昔告白した人にバッタリ会った件
「仲本くんだよね?」
「あっ・・・ああ」
「ひさしぶり~、成人式以来だから15年ぶりくらいか」
「そう・・・だね」
「東京行ったって噂で聞いたような・・・」
「今、お盆で帰ってきてて」
「そっかそっか、全然変わってない~。いや良い意味だよ?」
「・・・・ははは」
「なんか服のセンスとか良くなったよね?顔も昔に比べてシュッとしたし・・・」
「そっかな・・・ありがと」
「うんうん~、いい感じ~。なんか今更だけどいい男逃したなって思っちゃった・・・っとか言っちゃったりして!ハハハッ!」
「あのさ・・・」
「・・・・?」
「村上さん、中学時代俺に告白されたこと、いまだに誇りにしてるかしらないけど、もう十数年前の話だよ?」
「え、ちょっと待ってウケる、私べつに仲本くんに告白されたこと、誇りになんかしてないんですけど」
「いや、なんか、ちょっと優越感に浸ってるっていうか、俺のこと下に見てる感じあるじゃない?」
「はあ?優越感に浸ってるのはアンタがクラスでバカなことばっかりして先生に怒られてたからでしょ?告白されようがされまいが下に見てるよ?はっきり言って」
「そんなことないと思うな。たぶん、学生時代告白されたことなんて俺以外なかったんだと思う。だから村上さんの中で大切なメモリーとしてあるんだと思う」
「そんなことありません!ずいぶんな自信だよね?そのツラで。言っとくけど私あの時かわいそうと思って言わなかったけど、ほかの男子と付き合ってたからね?アンタだよ、私のこといまだに根に持ってるの」
「そんなまた強がり言って・・・」
「ごめんね美しい思い出を汚して・・・じゃあね~」
「・・・・」