取引先に行く時必ずフリスクをくれる部下に自分の口が臭いのか聞いてみた件
「佐々木さん前から気になってたんだけどさ」
「はい、なんでしょう?」
「なんかいつもこうやって打ち合わせ行くときにさ、フリスクを必ずくれるじゃない?」
「ああ、はい」
「あれってさ、これ俺の被害妄想なのかもしんないんだけど・・・俺の口くさい?」
「え!?・・・いや、そういうことは」
「・・・・本当のとこどうなのかなって」
「ないです、そんなこと、本当に。篠原さんと打ち合わせ行くときもあげてますよ」
「いや、こないだ聞いたんだよ篠原に。そしたら一回ももらったことなんてないって」
「・・・・・」
「篠原だけじゃなくって営業の全員にさりげなく聞いてみたんだけど、どうも俺だけなんだよね」
「・・・・・」
「いや、怒ってるとかそういうんじゃないよ、ただ聞きたかっただけ本人から。ごめんね、こんなこと言って」
「こちらこそスミマセン・・・そこまで考えさせてしまって」
「ほら、やっぱり思ってたんでしょ?それを俺に見破られたって言い方じゃないそれ」
「違います」
「そうです!・・・いつも臭うの?」
「・・・・だいぶ前なんですけど、会社で何度か実家の畑のにおいがするなってことがあって」
「・・・・」
「それでよくよく考えてみたら金子さんが必ず近くにいて・・・」
「俺から肥溜めのにおいがするってこと?」
「いや、肥料のようななつかしい感じです」
「変なフォローしなくていいよ。本当に口からなの?」
「はい、口を開いたタイミングでくるんで」
「そう・・・あっ、他のみんなも陰で言ってたりするわけ?」
「・・・・」
「言ってるってことね。会社での現状はわかった、ありがとう」