【医師直伝】…今さら聞けない『水虫』の全て!/2019年版【3分超解説】
こんにちは森田です。
今回は水虫のお話です。
僕も経験あるのですが、水虫、かゆいですよね。
ということで、「いまさら聞けない水虫のすべて 2019」をご紹介します。
■ 水虫は治る!
まず基本中の基本。
「水虫は治る!」
ここを再確認しておきましょう。
子供の頃、
「風邪と水虫と癌を治す薬を発見したらノーベル賞」
みたいな話をよく聞きまして、「それだけ難しいことなんだな〜」と思っていましたが、僕は医学部で『もうそんな時代じゃない!』ということを知りましたよ。
「水虫(白癬菌)」に関してはもう『治る』時代です!
水虫の治療薬はあります!(ノД`)ノ!
特にご高齢の方に多いのが、未だに「ハナから諦めている方」。
こういう方、けっこう多く見受けられますので、まずはここ「治るよ!」をしっかり確認したうえで、
次に「じゃ、どうやって?」の話に入ります。
■ 飲み薬 と 塗り薬
医師が使う薬には飲み薬と塗り薬があります。
飲み薬はすべて「医師の処方箋が必要な薬」。
一方、塗り薬には「医師の処方箋が必要な薬」と「市販薬(薬局通販で買える薬)」があります。
で、それをどう使い分けるか、『爪水虫』と、『通常の皮膚の水虫』に分けてお話します。
・ 爪水虫
爪の水虫(爪白癬)に塗り薬塗ってもなかなか爪の中まで浸透せず、効果が期待しにくく・・ですので、飲み薬が処方されることが多いです。
あ、最近は塗り薬でも爪水虫に効く薬(ルコナックなど)もでていますが。
まあ、とはいえどちらも医師の処方箋が必要な処方薬なので、そういう意味でも爪の水虫は医師から処方される薬で治したほうがいでしょう。
ちなみに高齢者施設などでは、こんな爪もよく見かけます。
こんな爪も、治療して薬が効いて来ると、爪の根っこの方から「健康な爪」が生えてきます。全部生え変わると終了、ということですね(半年とか1年とかかかることもあります)。
このツイートの例はわかりやすいですね。(この方の先端の金具は巻爪の治療ですので水虫とは別の話です)。
ルコナック(医師の処方箋が必要な薬)をつけたおかげで、根本からきれいな爪が生えてきているのがよくわかります。
・ 皮膚の水虫
で、一般的な水虫(=皮膚の水虫)の方ですが、我々医師は一部の例を除いて主に「塗り薬(外用薬)」で治療することが多いです。
その中でも最も多く処方されているのが、「ラミシール(成分名テルビナフィン)」という薬で、水虫治療の4割をこの薬で占めるそうです。
で、こちら「ラミシール」、市販薬でも売られていまして、街の薬局でも通販・Amazonでも買えます。
もちろん、成分も含有量も医師の処方薬と全く同じ『テルビナフィン1%』。
よく、「医師の処方する薬は、成分が違うし濃度も濃いのでよく効く」とも言われており、そしてそれはたしかに当たっていることも多いのですが、この「ラミシール」に関しては成分も濃度も「処方薬」と「一般薬」で同じ、なのですね。
それがこちら。
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■検査はしよう!
ここで注意。自己判断で「水虫」と思っていらっしゃる方の何割かは、
「実は水虫じゃなかった!」
という研究結果もありまして・・湿疹や汗疱など、見た目が似ている病気も多いのです)、少なくとも初めての症状のときはしっかりと検査はしたほうが良いでしょう。
市販薬を使うのは、「一度病院で治療した部位に同じ症状を繰り返す」、「継続して治療したいが、忙しくてなかなか病院まで行けない」などの場合になるでしょう。
ちなみに「水虫の検査」はCTとかの大掛かりなものではなく、水虫の部分のカサカサに剥がれかけた皮膚とか、爪の一部とかを取って顕微鏡で見る、というものです。(たまにそれらを培養に出したりもします)。
市販の水虫薬を使っている時は検査で水虫(白癬菌)が検出されないこともあります。病院を受診する際は「水虫薬」の使用を1週間ほど中止してから、をお勧めします。
■なにより「蒸れない」こと。5本指靴下も!
そして、治療薬にもまして重要なこと。
当たり前ですが「蒸れ」は禁物です。
水虫(白癬菌)は高温・多湿を非常に好みます。
どんなにいい薬を使っても、一日中ムレムレの革靴を履いていたら効果も台無しです。
清潔に洗って乾燥させましょう!
とはいえ、
「仕事上、革靴が必須!どうしてもムレムレになる!」
という方もいらっしゃると思います。
そういう方には、
5本指靴下!!
を強くオススメします。
これですね。
足指の皮膚が密着しないため高温多湿になりにくく、また皮膚同士が擦れないので安定的な環境を保てます。
意外ですが、、これ実は薬以上に(?)結構効果があると思います(個人の感想ですが ^_^;)。
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そんな感じで治療していただけるといいのではないでしょうか。
*水虫治療の流れはこの記事なんかとてもいい感じですね。
以上、【医師直伝】…今さら聞けない『水虫』の全て!/2019年版【3分超解説】でした。
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