デング熱で子どもの死者350人

バングラデシュでデング熱により350人以上死亡とのNHKニュース。

デング熱といえば、ワクチンによるADEが有名です。
ADEは抗体依存性感染増強=ワクチン接種後の感染で重症化・死亡してしまう現象。 フィリピンではADEによってワクチン接種は中止になっています。

バングラでデングワクチンが行われていたのかどうかは知りませんが、とりあえずワクチンにもこうした負の歴史もあるということは知っておいたほうがいいでしょう(多分NHKは教えてくれませんので)。


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日本内科学会雑誌 108 巻 5 号 https://jstage.jst.go.jp/article/naika/108/5/108_962/_pdf…

サノフィパスツール社が開発した史上初のデ ング熱ワクチンは、南米の20,869名の小児を対象 とした臨床試験でも入院のリスクを約80%低 下させるという有効性が示され、2015年12 月メキシコでの認可をはじめとして,世界約 20カ国で使用されるに至った。

フィリピンでは2016年4月より世界で初めて公的デング熱ワクチン接種プロ グラムを開始したが、長期間の臨床試験結果ではいずれの年齢においてもワクチン接種時におけるデング熱「既」感染者には 重症化の予防効果が認められた一方で、デング熱「未」感染者においては逆に『重症化のリスク』が高まることが明らかとなった。この臨床成績を踏まえフィリピンでは2017年12月1日に公的接種中止が発表された。


夕張に育ててもらった医師・医療経済ジャーナリスト。元夕張市立診療所院長として財政破綻・病院閉鎖の前後の夕張を研究。医局所属経験無し。医療は貧富の差なく誰にでも公平に提供されるべき「社会的共通資本」である!が信念なので基本的に情報は無償提供します。(サポートは大歓迎!^^)