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【台湾の面白い建物】逍遙園
最近高雄にオープンした、日本統治時代の非常に特色のある建物です。鉄骨と鉄筋コンクリートの混構造になっています。屋根は鉄骨トラスの上に木造でかかっています。
この不思議な様式は、1940年というほぼ戦時に建てられたため、内部に防空壕を持っていること、様式的な整合性よりも、スピードをもって完成させなくてはならないことなどが影響しているのだと思います。
建物は、大谷光瑞が高雄に西本願寺の布教の拠点として計画したものだとのこと。大谷光瑞は大正天皇の親戚筋にあたり、西本願寺の重鎮、且つ準皇族というような立場で、高雄では最重要なVIPだったようです。
これが戦後長い間公営の住居として使われていたものを、日本の大谷大学の協力のもとに復元をしているとのことです。
日本で伝統的な建築を見慣れた目からは、非常に特殊な建物であるように見えます。例えば、足元の鉄骨の柱の上に作られたデッキ、鉄骨のトラスで構成された屋根など。車寄せのあり方など、明治の洋風建築の佇まいを彷彿とさせます。
しかし、これも歴史の一断面を表している建物なのだと思います。何故防空壕があるのか聞いたところ、大谷光瑞というVIPの住む施設であるため、いざ空襲があった場合を考えて設けられているという説明でした。
そしてそれが、住居として使われて朽ち果てかけていたものが、改めてその由来を発見されて修復された。そのことも特筆すべきでしょう。
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