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より大胆に〜Come back HAPPY㉗

さぁ、この日から体調を回復したので私も再び参戦です。

今日は長いです^^;


2023年7月8日(土)


①ぱっつんがいるからHAPPYが出てこれない時間が増える。

②ぱっつんを捕まえたからHAPPYが出て来る時間が増えた。

③ぱっつんが逃げて、再び現れたのでHAPPYが出てきづらくなった。


となったら、ぱっつんが憎らしく、困った存在と思うのが正常な感覚なのでしょう。

その証拠に、「またぱっつん捕まえなきゃ」という話にもなりましたし。


でも、実は、皆心の底では、

「ぱっつん元気でよかった。」


そう思っていたのです。なんと言ってもこの地域のボス野良猫ですから。

何年生きられるかわからない完全野良猫化しているぱっつんには、

まだまだこの地域を見守って、他の野良猫たちをしっかり監視してほしい。

そんな感情が芽生えていました。


それでもHAPPYは家猫です。

これだけ家の周りに出現しているのだから、ちゃんと捕まえないと。


大林さんも

「今日、明日は天気も大丈夫そうなので、今日はタイミングが合えば行きますか?様子見にしますか?」

とHAPPYの動きを再度掴みたい様子。


それでもやはり、昨日のカズさんの宣言があります。

「様子見を続けてもパッツンが戻り始めた以上はまだ長引きそうな予感と、

来週は天気が悪いので更に出現回数が減れば捕まえるチャンスも減るので、、、
今晩あたりはタイミングみて勝負しないといけないかなとは考えてます🤣」

とカズさん。


これで今日の方針も決定です。

その後も、LINE上では大林さんとカズさんの協議が熱く続きます。

今後の天候も考えると、早めに決着をつけたいところ。


わーこさんはシェルターの猫たちのお世話をして少し遅くなるということで、

カズさんと私は、車庫前で、今後を見据えたカメラや仕掛けの設置場所について検討します。


  全て100均で揃えたカズさんの手作り




その状態での20時ころのことです。


なんと、HAPPYが、

20メートルほど離れた、歩道から一段下がった側溝の蓋の上に、ぴょこんと飛び出し、

こちらに人が立っているにも関わらず向かって歩いてくるではないですか。


5メートルほど歩いたところで座り込み、こちらの様子をうかがう様子を見せるため、

HAPPYが普段から一番近寄りやすい、妻を大急ぎで呼んで、

がおやつの袋を持って、しゃがみながら名前をできるだけ優しい声で呼びながらハッピーに歩み寄って行きます。

あたりはだんだん暗くなり、こちらからはHAPPYの視認が難しくなってきていますが、まだ動いてはいません。

そこに、わーこさんが車で到着して、車庫前に参加しても逃げようとしません。

誰もが「これで捕まえられる!」

と信じました。


そして、妻があとHAPPYまで2メートルほどの距離まで近づいた時。

大型トラックが近づく音に、HAPPYは大急ぎですぐ横の茂みに姿を消したのです。

何かあっても、すぐ横に逃げ込める場所があると、安心して様子を見ていたのでしょう。



「惜しかった」と残念がるも、またすぐ出てきそうだと誰もが確信を持ち、皆持ち場に着きます。

今の行動から、グループLINEの電話で直接会話を通して、この日の段取りを臨機応変に変えていきます。


そのとき、HAPPYが、二件隣の空き地から、勢い良く走って国道を渡る勢いでに走ってくるではないですか。

国道には、車が近づいて来ています。


「危ない!」


そう思った瞬間、私は車から飛び出して、

「HAPPY!」と大声で怒鳴りつけ、懐中電灯で顔を照らします。

車に轢かれて死んでしまうくらいなら、帰って来れなくなっても生きていてくれた方がいい。

そう思うと必死でした。

それに驚いたのか、その場でUターンしたHAPPYは、もと来た方向に再び走って行ってしまいました。


これまで、神経質過ぎるほど車を怖がっていたのに、

道路を渡るときも、必ずと言っていいほど、なぜか横断歩道を渡っていたのに、

HAPPYにいったい何があったのでしょう。

とりあえず危険は回避できたので、再び持ち場に着き様子を見ます。

わーこさんのバケたんが赤く光ったと言い、

カズさんから猫がケンカするような声がしたということで、

キツネの声も響いているため、懐中電灯を持ってHAPPYが逃げ去った方を探してみますが何も見えません。

近所の家の親子の話し声というより、叫び声に近いような声が夜の闇に響いています。

それにしてもこの日は、車の通りが多い。聞けば峠を越えた先の町でお祭りがあるかららしい。

と、そんな会話を交わしていた頃、21時55分。

「いた!」

わーこさんの一言で緊張感が走ります。
さっき道路を渡らなかったはずのHAPPYが、道路を渡った先の坂に現れたのですから驚きが混じります。
それも、車から顔を出してみたらそこにいたということなので、完全に顔は見られているのです。
いつの間にか姿が見えなくなるも、10分もたたずに再び車のWさんがいる運転席のすぐ横に。


今日のハッピーは大胆なのかすぐには逃げないようでわーこさんが喜びます。

「わがいるの分かっててここまで来るのは嬉しい」

そのまま坂を下りて、今度は横断歩道を渡り、車庫を見向きもせずに玄関前を眺めて、ベランダへ。

この日は、思い切って家の中から妻がHAPPYの名前を呼んでみると、そのまま逃げてしまいました。
これに対しても、

大林さんは「検証できたので良い悪いがわかりました🙇」

と様々な挑戦に成果を検証する姿勢を崩しません。

これが大事なんですね。

それから40分ほどたった23時近く、

今度は玄関前に現れて座り込み、私の車を見つめます。



今夜のHAPPYは、いつもは垂れ下がっている尻尾が、

水平くらいまで上がって歩いているので、なぜかテンションも高いようです。


家にいる時は常に垂直に保っていたから少しうれしくなりました。

ただ、そのテンションの高さで、トラックが近づいてきた時も、道路をダッシュして渡ります。

自分の家や車の周り、坂の仕掛けや車の辺りには何度も姿を現すが、車庫には近寄らないHAPPY。

日付が変わる頃、やっと車庫に興味を示し、車庫の中のダンボールの中で身を固くするKさん。

しかし、眺めるだけで仕掛けのご飯を食べようとはせず。


2023年7月9日(日)


日付が変わった頃から、LINEの画面の動きが止まる暇がないほど

HAPPYがあちこち歩き回りだします。


坂の仕掛けや玄関前のご飯は食べていきますが、決定打が出ません。

そして、未だに車庫にほとんど近づかないため、
「毎日こんなに考えて設置してるのに、ハッピーだけ来ない」
といじけるカズさん。


これだけ盛んに歩き回っていたHAPPYの姿がいきなり途絶えます。

2時23分、子ギツネが現れたためです。

これでこの日は捕獲作戦終了。

仕掛けの中のご飯を外側に出して、あとからHAPPYが食べやすいようにしておきます。

そして、わーこさんが車に乗って坂を降りようとしたとき


「HAPPYいた」


わーこさんを横目に見ながら、余裕を持って三角食べをするHAPPY。

完食して満足気にゆっくりと立ち去るHAPPYを見送って、この日は解散となりました。



さぁこの状態でどう捕まえる。


ハッピー捕獲まで、あと3夜。



続く

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