パンダ店長の完全敗北【「パンダ店長の挑戦」の解答】

上記の記事について、コメント欄でAさんにカンゼンロンパされました。
コメントのやり取りの意味が分かりにくい人のために、私がまとめた証明を以下に記します。
上記の記事を読んでないとサッパリだと思うので、興味のある方は読んでみてください。
まあ。
ほとんどの方が「問題の意味すら分からない」と投げ出した問題ですので、論理パズルが苦手な方は敬遠していただいて構いません。
それでも、この問題。
小学生が解けるというのだから、つくづく自分の「文系脳」っぷりにガッカリします。
でも、出題者曰く「これは、『ゲーム理論』に近い、ロジック問題だよ」だそうなので、Aさんが理系であるかは分かりません。
それじゃあ、参りましょうか。

【注意】以下、Aさんの解答を分かり易くした、私なりの証明

(初期条件)
10≦二郎≦99
1≦一郎≦9
10≦三郎≦59

まず。
【一郎の数字の絞込み】
「1」は、ありえない。
二郎と三郎のカードが同じになってしまい「全部違う数字」に抵触する。
同様にして。
「6以上」も積算合計(三郎)が規定値(59)を越えてしまうから、あり得ない。

【二郎の数字の絞込み】
一郎に「1」という選択肢がない以上、三郎の積算合計の関係上29以下となる

【三郎の数字の絞込み】
次郎に「1」という選択肢がない以上、20以上となる

(条件付けを終えた、最初の状態)
10≦一郎≦29
2≦ニ郎≦5
20≦三郎≦59

前提:最初に「全員が分からない」という事実が示す、三人の共通認識
・二郎の数字は20未満である
※二郎の数字が20以上の場合は、一郎が「2」であると確定する
・一郎ないし二郎は非素数である(両者、非素数でも可)
※2人とも素数の場合、三郎は最初に分かる
・一郎が、5ではありえない
※三郎により、二郎が10であることが分かってしまう
・つまり、次郎は2~4ということになる
・三郎のカードは2or3の倍数である

すると、自然と一郎の手札は「5」たりえなくなる。
なぜならば、一郎が「5」の場合は、50or55。
1桁と2桁の積であるならば、自然に「10*5=50」「11*5=55」しか存在しないから、三郎が分かってしまう。

(上記を反映させた数値)
10≦一郎≦19
2≦ニ郎≦4
20≦三郎≦59(2,3,5の倍数)

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ここで、三郎の手札に関する制限も考えてみる。
【制限1】「一郎or次郎が(もしくは両者が)素数ではない」
※例:「三郎が『33』の場合、『3*11』しかありえない
【制限2】「(1桁*2桁で)2種類以上の積が選択肢として存在する」
という制約が生まれる。

かなり絞られたので、数式を並べてみよう
「4」の場合。
「4*10=40(三郎NG)」「4*11=44(三郎NG)」「4*12=48」「4*13=52(三郎NG)」「4*14=56(三郎NG)」。

「3」の場合(【制限1】により、掛け合わせる数字は非素数)。
「3*10=30」「3*12=36」「3*14=42(三郎NG)」「3*15=45(三郎NG)」「3*16=48」「3*18=54(三郎NG)」

「2」の場合(【制限1】により、掛け合わせる数字は非素数)。
「2*10=20(三郎NG)」「2*12=24(三郎NG)」「2*14=28(三郎NG)」「2*15=30」「2*16=32(三郎NG)」「2*18=36」
※(三郎NG)は、【制限2】により、最初に三郎が気付けてしまう組合わせ

三郎が知りえない数式は6つに絞られたので、抜き出してみよう
2*15=30
3*10=30
2*18=36
3*12=36
3*16=48
4*12=48

「2*15=30」
●最初は、全員分からない=OK
●全員分からない時:
◎15を持っている二郎は、「2*15=30」に絞り込める
2を持っている一郎は、「2*15=30」「2*18=36」まで絞り込む
30を持っている三郎は、「2*15=30」「3*10=30」に絞り込む
※「◎」は、「全員分からない状況」で答えが分かる人間。以下同

「3*10=30」
●最初は、全員分からない=OK
●全員分からない時:
◎10を持っている二郎は、「3*10=30」に絞り込める
3を持っている一郎は、「3*10=30」「3*12=36」「3*16=48」まで絞り込む
30を持っている三郎は、「3*10=30」「2*15=30」に絞り込む


「2*18=36」
●最初は、全員分からない=OK
●全員分からない時:
◎18を持っている二郎は、「2*18=36」に絞り込める
2を持っている一郎は、「2*15=30」「2*18=36」まで絞り込む
36を持っている三郎は、「3*12=36」「2*18=36」に絞り込む

「3*12=36」
●最初は、全員分からない=OK
●全員分からない時:
12を持っている二郎は、「3*12=36」「4*12=48」に絞り込む
3を持っている一郎は、「3*10=30」「3*12=36」「3*16=48」まで絞り込む
36を持っている三郎は、「3*12=36」「2*18=36」に絞り込む


「3*16=48」
●最初は、全員分からない=OK
●全員分からない時:
◎16を持っている二郎は、「3*16=48」に絞り込める
3を持っている一郎は、「3*10=30」「3*12=36」「3*16=48」まで絞り込む
48を持っている三郎は、「4*12=48」「3*16=48」に絞り込む

「4*12=48」
●最初は、全員分からない=OK
●全員分からない時:
12を持っている二郎は、「4*12=48」or「3*12=36」に絞り込む
◎4を持っている一郎は、「4*12=48」に絞り込める
48を持っている三郎は、「4*12=48」or「3*16=48」に絞り込む

視点を変えてみよう。
この6つの解の内、二郎が絞り込めないのは「12」を持っているときのみ。
この場合、「一郎が分かるのは『4*12』」であり、「二郎が分からないのは『3*12』」である。
つまり。
一見全員が分からない「3*12=36」は、更に誰も絞り込めないという同時性を持って、一郎と三郎に看破される。

∴二郎のカードは「12」、一郎のカードは「3」、三郎のカードは「36」。最後まで分からなかったのは「二郎」となる

――証明終了。

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喜多仲ひろゆ
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