初めてのケ・イ・ケ・ン☆

「当方、金星の戦士。ともにジハード(聖戦)を戦った、ルエルヴァーナの騎士の末裔、求む!」
どうも。
雑誌「ムー」の投稿コーナーライクに、こんにちは。
キタナカヒロユです。

私…。
初めてだったんです。
いつも通りの通勤時間。
いつも通りの街並。
そう。
すべて、いつも通りのハズだったんです…。

最初、脚に違和感を感じました。
私の一番柔らかい部分に当たる、固い感触。
最初は気のせいかと思っていたけど。
明らかに私の反応を楽しむかのように、ぐいぐいと食い込んでくる突起。
たまらず、その突起の正体を探りました。
その尖ったモノは、私の一番大切で敏感な部分に食い込むように当たっていました。

意を決して「ソレ」に手を触れてみました。
いくら初心(うぶ)な私でも「ソレ」が何かくらいは想像がつきます。
握り締めた瞬間、私は想像以上に固い「ソレ」に眩暈を覚えました。
こんなに固いのが…。
私に突き刺さってるの!?
途端に空気が抜けるように力が抜けていきます。
立っていることさえ、ままならないくらいに。
そのまま力が抜けて、私は気を失っていたようです。
気付いたときには会社の始業時間は、とうに過ぎており。
私は。
病院に寄る旨を会社に伝えて、無理やりこじ開けられ傷ついた部分をかばいながら。
病院に寄ってから出社したのです…。

<日本語訳>
いつも通り自転車出勤。
走っているときに違和感を感じた。
タイヤに何かがくっついたような感触。
最初はガムが包み紙ごと付いたのかと思い、無視。
しかし。
タイヤが一周するごとに手元に伝わる音と感触は、「カチッカチッ」と金属音っぽい。
「ん?」と自転車を止めてタイヤを確認すると、見事なまでに真っ直ぐにタイヤに刺さったブローチ。
「うげ!」
抜くべきか数瞬、迷った後。
そっと抜いてみると、明らかにエアが漏れる「シュー」という音。
やむなく、自転車屋を探してパンク修理をして出社。
三十分ほど遅刻してしまったとさ。
これが、キタナカの自転車パンク初体験の顛末。
「自分で修理できるようにならんとなぁ」などと痛感した月曜の昼下がりだったそうじゃ。

――痛い! でも嬉しい。ヒロユ初めてはお兄ちゃんて決めてたから……。

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