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非効率なことを愉しむために

downyの遠征が終わり普段通り電車に乗ってnoteのオフィスまで出勤した。
通勤通学ピークタイムの渋谷駅での乗り換えは、それぞれの職場に向かう人たちがコンピューターに制御されたドラムマシンのように一定の間隔を保ちながら井の頭線から銀座線のホームに移動している。

数日間ではあるけれど東京を離れて場所や関わる人たちの環境が変わると、それぞれの街や人にグルーヴがある事を再認識する。
通勤通学時間の東京はテクノミュージックのように一切の無駄がなく効率的なグルーヴだ。個人的には嫌いじゃない。
ただ、全員が全員効率よく動いてバグの許されないような空気感は傍目から見ると奇妙に見える人もいるだろうなと思う。

スマートフォンを持って常にネット上の情報にアクセスできる事が当たり前の現在、コスパや効率を何より重要視する人が増えたなと感じる事が多い。

効率よく働いて余った時間を余暇に充てることは理解できるけれど、映画や音楽を1.5倍速で鑑賞するとかはマジで理解できない領域。好きでやっていて誰にも迷惑は掛けていないので否定はしないです。

時間的効率や健康面の観点から見ると非効率極まりないけれど、注文してから出てくるのが遅い喫茶店でダラダラとコーヒー飲みながら吸う煙草が至福。

決してアナログ至上主義ではないけれど(そもそも音楽演奏するときめっちゃPC使うし)、一見無駄で非効率的なプロセスを経る事でしか表現できないものがあると信じている。

先日の大阪公演の開場から開演までのBGMは自分が選曲しました。
リハーサルの合間に、自分がdownyのライブに行くならこういうBGMが流れてたら良いなと妄想しながらコソコソこしらえたプレイリスト。
終演後にフロアに行った時に『今日のBGMサンノバさん選曲ですか?曲の雰囲気的にそうかなと思って。ライブ始まるまでの時間もワクワクしました!』と声を掛けてくれた方がいました。

ね、無駄じゃなかったでしょ?

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