職場や講座で成果をあげる「ワークショップ」のやり方

月に10回程、勉強会・読書会を開催する者として、ワークショップやチームシェアといった学び方、意思決定の不味さを不憫に思うことが多くあります。

ザクッと切り捨てれば、目的が違うだけだったり、学ぶ方に干渉しすぎだったりするだけですが、強いて言えば、方法から見直すことをオススメします。私も常に心掛けていることでもあります。

ワークショップやチームシェアそのものが学びや意思決定などの方法の1つですが、実は本来のワークショップじゃなかったり、シェアではなかったりするんです。

私の経験では、ほとんど「チームワーキング」になってるんです。「共同作業」になってるんです。それはワークショップではなく、ワーキンググループです。学びや意思決定が作業になってても問題ないですよ〜と言う方もいるでしょう。必ずフィードバックしないと、それだけでは学べませんし、何も決めれません。

ただ、コロナ禍のWEBでの学びや会議などでは、方法が変わり、改善された所も多かったかもしれません。それは意外にも、偶然ですが、「人の話を聞く」ことが多くの人が求めたから出来た結果だったりします。

そもそも、人は意思を持って人の話を聞く傾向があります。英語で言うヒアリングではなく、リスニングが大事なんです。同じ「聞く」ですが、ヒアリングは「聴こえてくる話に耳を貸す、苦情処理のようなイメージだとすれば、リスニングは「よく聞く」「理解のために聞く」といった違いがあります。ヒアリングが常習になってる方が多いのも気になります。

少し視線をあげ、人の話を聞く人たちを見てください。人の「聞き方」「インプットの方法」の多様さに気づくんです。5-6名のチームができると、話をメモする人が必ず1人はいますし、「書いても良いですか」って言う方がいます。「人の話を聞く」とは簡単に言うんですが、いろんな人の話を聞いたとしても理解できなかったり、覚えていなかったりする人がほとんどです。私も、聞けない時があります。話から自分の「理解」に関心が移ってしまい、連想ゲームのように話が展開し、理解が深まったと思う頃には、話を聞いていなかった自分がいるんです。仕事中は気を付けていますのでほとんど無いんですが、ちょっとした会話の中ではよくあります。私のような人もたくさんいると思います。

ワークショップやシェアの意味を紐解けば、実は「話す場」という意味があります。特に「今、ここ」で実感したことを話すことがポイントだったりします。話す人がいれば、それを聞く人もいて、みんなの話をよく聞くことがワークショップのなすべきことです。ここでの「ワーク」は「理解」と言い換えても良いですね。また、シェアも「共有」と訳されますが、本当に共有された話がどれだけあるでしょう… 要約でもいいんで確認をしなければ共有されたかどうかはわかりません。つまり、どちらも「理解」が大事です。もはや「話を聞く」ではなく、「話を理解する」と言うべきです。ヒアリングではなく、リスニングです。

ワークショップやチームシェアを成果のあがる方法にするのであれば、書く人を見つけ、簡単な書記をお願いし、もしくはボードに書きながら話を聞くことが最低限のやり方です。そして、鸚鵡返しのように確認をすると理解が高まり、その後の成果につながりやすくなります。

この方法をファシリテーションと呼ぶこともできます。

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