経営者向けの古典的名著の読み方とは…

「経営者は古典を読め!」とは、ある尊敬する先輩経営者のお言葉です。多くの先輩方が同じようなことをお話してますね。それは何故か… これは別の機会にするとして、古典を読む際の工夫と言いますか、読み方があります。今回はここに焦点を合わせてみます。

いろんな学びを経験すると、時代や地域の違いを嫌でも経験します。私が十数年来学んでいる『易経』はもはや現代語訳されなければわからず、そんな先生の元で解説を学ばなければ1行も進まないことはよくあることです。これが海外になれば、尚更のことであることは自明の理ですね。

私もドラッカーや福澤先生、渋沢翁の名著などを学び、実践し、研究・研修する者の一人として、いくつか気を付けていることがあります。1つは、言葉や用語についてです。『易経』が書かれた3,000年くらい前はもはやわかりませんが、その後翻訳・解説した孔子などの先生方は、いわゆる漢字の意味、その意味の変化、当時の社会を反映するような解釈、自分のイメージや考えを混ぜ、読みやすくして現代に続いています。福澤先生は、そんな『易経』からいろんな用語を作り出していることも有名ですね。『学問のすゝめ』の「学問」もそうですね。ドラッカー・マネジメントでも、ドラッカーが作った経営用語がいくつかあります。そんな「時代の産物」としての言葉や用語を知ることが本を読み進める上では大事な知識だったりします。これぞ教養ですね。

用語だけでなく、それが生み出される社会が進歩・進化してることも知っておかなければ読めないこともあります。現代のIT化で、用語がアプリ作成の方から出てくることが多くなって来ましたね。同じようなことが時代ごとにあるんです。昭和期は大手企業が、明治期は政府や外国人(翻訳者)が、その前は商人や仏教の学者たちが造っていたと思います。その時代ごとの社会的リーダーたちが言葉を造ったり、意味を変えたりして来たわけです。

これらを踏まえた上で古典を読めば、時にタイムスリップしたかのような感覚で読み進めることもあります。古典の良さ、古典を読む意味、時代は巡ってるって意味や人は変わってないって実感することもあります。

わからないことがあれば、調べてみてください。辞典・辞書でもわかることはありますが、ネットで調べるといろいろわかることもあります。ときどき「わかってないなぁ」って思うこともありますけどね(笑)そんな時はご連絡ください。

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