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達成感と寂しさ

修士課程で2年、博士課程で5年、計7年間も東京大学にお世話になりました。修士の2年間、博士の3年間くらいは、結構授業に出席することも多く、サラリーマンやっていたらこれは無理だったなと思います。(会社員のままやるとすれば休職しなければならなかっただろうと思います。)

今日は、学位記授与日という日で、ま、卒業式ですね。実際に会場に集まった者、オンラインで参加するものが混じるいわゆるハイブリッドに会で、後々思い出には残るだろうと思います。

私を除いては、ほとんどが20~30代の人たち、先生方の多くは、私より年下という学生生活でしたが、いろんな意味で、そんなことを感じる余地のない7年間だったと、今思い返しています。教える教わるに年齢は関係なく、議論はいつでも対等という雰囲気の中で、刺激の多い授業の多かったこと。また、学生時代にはやったことのなかったTA(Teaching Assistant)も経験しました。これは、他の先生方がどんな内容をどういうふうに教えているかを直接理解し感じることのできる貴重な経験でした。時には、自分の分野とは異なる分野を専門とする先生方のTAをすることもあり、今考えても冷や汗が出ます。どうお役に立ったかもよく分かりません。

授業の多かった間は頻繁にキャンパスに通う必要があったため、60代にして学割を利用する(中学校以来だと思いますーー高校時代は自転車通学に切り替えたので)ということも経験しました。映画に行くとシニア割引を受ける年齢にも拘らず、これは痛快でした。

しかし一番学生をやって嬉しかったのは、図書館を自由に使えたことです。総合図書館という本郷にある最大図書館、そして駒場にある図書館だけではなく、文学部、教育学部、医学部(ここのアトホームな雰囲気は大好きでした)学生とは本当に贅沢な存在だなというのは、図書館のせいかもしれません。

博士論文を書き終わって、今日は「やっと終わった」という安堵感もある一方、「もう図書館で本借りられなくなるんだ」という寂しさもかなり感じています。全国の学生諸君には、この贅沢を満喫してもらいたいと思います。

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