【幻獣師の倅(セガレ)】003

太古の昔、
人は神の遣いと呼ばれる幻獣
カラスや狛犬や龍と契約できた

12歳の春

学生服は喪服になると
だれかに言われ霊安室にいった

あれほど口うるさかった父は
動かなくなっていた

父はぼくを″セガレ″と呼び
名前で呼ばれたことはなかった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?