【心脾肺】気虚の種類3つは超重要で全ての基礎!
気虚には「脾気虚」「肺気虚」「心気虚」の3つがあり、これらは体内のエネルギー不足や機能低下を示します。それぞれの詳細は以下の通りです。
1. 脾気虚(ひききょ)
特徴:消化機能が弱まり、栄養の吸収が滞ることによるエネルギー不足。
症状:食欲不振、腹部の膨満感、消化不良、疲れやすさ、軟便や下痢。食べたものをうまく消化・吸収できず、体に必要なエネルギー(気)が不足します。結果として、全身的な疲労感やむくみ、だるさなどが出やすくなります。
原因:暴飲暴食や冷たい食べ物の摂取、ストレス、過労などが脾の負担を大きくし、脾気虚を引き起こします。
2. 肺気虚(はいききょ)
特徴:肺を中心とした呼吸器や皮膚、粘膜の機能低下。
症状:風邪をひきやすく、喘息の発作、呼吸困難、息切れ、皮膚の乾燥やかゆみ、アレルギー症状(花粉症など)、免疫力の低下。肺は皮膚や粘膜と関係が深く、これらの部位の機能低下が起こりやすいです。
原因:外部からの冷え、乾燥、アレルゲンなどへの長期間の接触が肺の機能を弱めます。また、呼吸が浅い、ストレスによる精神的な緊張なども影響を与えます。
3. 心気虚(しんききょ)
特徴:精神活動や心臓の機能の低下。
症状:動悸、不安感、無気力、集中力の低下、物忘れ、睡眠障害、憂鬱な気分。心が疲れた状態になることで、物事への関心が薄れたり、精神的に不安定になることがあります。
原因:過度な心労、長期間のストレス、睡眠不足などが心の気を消耗し、心気虚の状態を引き起こします。
気虚の影響と「脾」と「肺」の役割
「脾」と「肺」は気を作り出す中心的な臓器です。脾は食べ物から栄養を吸収して気を作り、肺は呼吸を通じて気を取り入れ、体内を巡らせます。この2つの臓器が弱まると、気が十分に作られなくなり、全身的に気不足(気虚)が進行します。その結果、上記の3つの気虚が生じるリスクが高まります。
五臓のうち、特に重要な「心」「脾」「肺」
中医学では「五臓」(肝・心・脾・肺・腎)のバランスが重要とされますが、気虚に関して特に重要なのが「心」「脾」「肺」の3つです。例えば、以下のような相互関係が見られます。
脾が弱ると、栄養不足により気が作れず、他の臓器にも影響を及ぼします。
肺が弱ると、呼吸で得られる気が不足し、皮膚や免疫系にも影響します。
心が弱ると、気を巡らせる機能が低下し、全身の活力や精神面に影響します。
これらの気虚のタイプは、体質的な要因もあれば、一時的な要因(病気やストレス、生活習慣)でも発生します。また、一つの気虚が進行することで他の臓器にも影響を与え、複合的な症状が現れることもあります。
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