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PLには現れないインパクトスタートアップの成長痛

ソーシャル・エックスはこの一年、特に成長したと実感している。もちろん、その成長は今も続いている。

逆プロポ、コンシェルジュ、社会課題データベース、アクセラプログラムと、それぞれのサービスがお客様がついて、価値提供が始まっている。

では、その成長痛とは何か。

ソーシャル・エックスという会社は、青臭いと思われながらも、「価値ファースト」でサービスを育ててきた。

逆プロポはその際たる例だ。赤字のサービスではないももの、トップラインを大きく押し上げるサービスではない。ただ、このサービスそのものが持つインパクトはめちゃくちゃ大きい(と思ってる)。

現に、インパクト評価の第一人者からは、「逆プロポは世界にも例を見ないサービスで、世界に発信したい」と言われているほどだったりする。

で、僕たちのような、インパクトスタートアップの成長痛は、傍目には見えにくい

これは社内でも同様だ。つまり、数字に現れないのだ。会社が成長しているとはいえ、売上が劇的に増えているわけではない。増大しているのはインパクトで、それは数字には「今は」見えないのだ。だから、気づきにくい。

通常のビジネスであれば、営業が売上に繋がらない、マーケが売上に繋がらない、最近サービスガチャーンされるなど、数字に現れる。これはリターンの世界だ。もちろん、僕たちも株式会社である以上、これらの数字で会社はモニタリングするし、一定程度、チェックできる。

厄介なのはインパクトだ。これは目には見えない。それゆえ、インパクトが目減りしている最中は、それが分かりにくい。インパクトが減ったことが誰の目にもわかる頃には「時、既に遅し」だ。

さっき書いた色々なサービスは、それぞれで売上を立てているのだけど、うちの会社の価値の根源は逆プロポにある。

逆プロポというサービスを通じて、会社が大事にしている価値観、哲学、官民共創で本当に必要な考え方、そういうのがちゃんと理解して、腹落ちしていないと、このサービスを回すことができない。

会社の悩みはそこにある。成長が急過ぎたこともあり、逆プロポの経験値にばらつきがある。それはそれぞれのサービスを展開する時、どうしても影響する。

今は僕をはじめ、逆プロポの草創期を知っているメンバーが、他のサービスの現場を見ているから、大きな問題にはなっていない。事前に違和感を察知して、方向修正をしているからだ。ただ、この問題は放っておいてはいけない。

これは現場の問題ではなく、経営の問題。いい意味で、今、頑張りどころなんだと思う。僕の直感でしかないけど。

会社が社会から期待されることは掛け値なしに嬉しい。これからもその期待には応えていきたいし、それができなければ、会社が存在する意味がない。

PLは問題なくて、日々のオペレーションも順調。それでも感じる成長痛。インパクトスタートアップゆえの悩みではないか、と思う。価値の源泉をしっかりと守り、そして伸ばしていけるかどうか。


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