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日の出を背負い、日没を追いかけた紀伊半島バイク旅

先日呟きでも触れましたが、私は以前「ST250」というMTバイクを所有していました。

今回はこのバイクでの最後の遠出となった、三重県四日市から和歌山県白浜までを一日で駆けぬけた紀伊半島バイク旅についてご紹介します!


愛車について

ST250

かつての愛車「スズキST250

どっしりと安定感のある乗り心地を楽しめたのですが、車両の老朽化や単車疲れなどの理由が重なり、数年前に手放すことになりました。

それなら最後にこいつとどこかへ遠出しようかなと考えた時に、まっさきに思い浮かんだのが「海沿いを走りたい」でした。

そこで考えたのが、朝一番に三重県四日市を出発し、その日の夕方に和歌山県白浜に着くという紀伊半島を海沿いにぐるりと駆けるプランでした。

「出発」四日市の朝焼け

旅の起点は三重県四日市市。前泊した私は早朝4時台に起床。
愛車にまたがり、いよいよこいつとの最後の旅に出発です!

四日市といえば有名なのが工場夜景
まずは海沿いの幹線道路を目指していた私の前に工場群が見えてきます。

航空障害灯を明滅させるメタリックな工場群。そして、朝の炊き出しのように静かに煙を吐く紅白の煙突……。

だんだん白み始めた夜空を背景に見た工場地帯の幻想的な佇まいが今でも目に焼き付いています。

さぁ、ぼちぼち顔を出した太陽をバックに四日市から飛び出します!
ここからは到着地の白浜まで太陽と追いかけっこです。

伊勢志摩スカイライン

三重県といえば伊勢神宮や夫婦岩が有名ですが、原付などで何度も訪れたことがあるので今回はスルー。

その時の原付旅では排気量の関係で断念せざるをえなかった伊勢志摩スカイラインに、今回こそ挑戦です!

伊勢志摩スカイライン
朝熊山山頂からの眺め

スカイラインで朝熊山の山頂まで登ると、山頂広場へとやってきました。
広場は展望台にもなってり、そこからは鳥羽や伊勢の景観を一望できます!

辿った道を振り返りながら、しばし朝の清々しい空気を堪能。
その後スカイラインを下り、高速道路を使って紀伊半島を南に向かいました。

七里御浜・那智の滝

高速道路を下りた後もひたすら紀伊半島を南下。
やがて辿りついたのは七里御浜

雲一つない青空と何もない砂浜が、はるか彼方まで続いているダイナミックな場所に、思わず大の字でゴロン

バイクで疲れた体に温まった砂浜の熱がじんわり伝わる…
なんやこれぇ、天然岩盤浴やぁ
そして目の前には何ものにも邪魔されないオーシャンビュー。

そうして休憩して再出発する頃にはHP全回復どころか何かしらの特殊効果が付与された心地でした。

那智の滝

さらに南下を続けて和歌山県に入ると、那智の滝へちょいと寄り道。

旅のお土産にその土地の「ご当地マグネット」を購入するのが趣味の私は、ここの土産屋で那智の滝のメタリックなマグネットを購入しました。
おお……今まで買ったことないタイプだ……

本州最南端の街とトルコ記念館


那智の滝を出発してさらにさらに南下。
そしてついに本州最南端の街「串本町」に到達しました!

ここで訪れたのはトルコ記念館
『海難1890』という映画にもなったエルトゥールル号の座礁事件と村民たちの救出劇、そしてその後のトルコとの交流を今に伝える場所です。

記念館から少し歩いたところにあるのが樫野埼灯台

ここまで共に走ってきた太陽をバックにパシャリ。

エルトゥールル号座礁現場
(数年前なので記憶違いだったらすみません…)

写真はないのですが、潮岬観光タワー辺りで本州最南端到達証明書みたいなものを買った記憶があります。
その頃には時刻は15時過ぎ。白浜で日没を見るために観光そこそこに串本町を離れました。

そして白浜へ

紀伊半島の南端辺りには高速道路がありません。
なので唯一といって幹線道路はトラックなので混みこみ状態。想定していたよりもペースが遅くなり、日の入りに間に合うのかという一抹の不安が……

いやその時はその時だ。慣れない道だからこそ焦らず慎重に!
それよりも問題なのは、ずっと一日シートに座りっぱなしで痛くてしょうがねぇ尻です。白浜までもってくれ

そして時刻は17時。
目標にしていた白浜の千畳敷に到着すると……

白浜・千畳敷

日の入りに間に合いました!

四日市でおはようの挨拶をし、ときに背負い、ときに共に走った太陽に、ここでようやくさよならを告げました。

そしてありがとう、ST250
大変だったこともあるけど、楽しい時間だった。

じんわりと感慨に浸った私は日の入りを見届けた後、すぐさま近場の温泉へと移動。じんわりと傷みきった尻を癒すと、白浜で一泊。

翌日は大阪方面に向かって高速道路を爽快に走り帰宅し、数日後に愛車とはお別れ。

しんどいけど、やっぱり楽しい。

そんな日々を総決算するかのように駆け抜けた、愛車との最後の旅でした!

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