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水難事故を足元からみなおす

こんな方に見てほしい

  • 子どもを持つ両親

  • 自然の中で子育てしたい方

  • 近所に子どもが遊べる川がある

私も子を持つ親として、子どもの水難事故をニュースで見るとなんとも言えない感情が渦巻き、脱力してしまいます。子どもを亡くした両親の無念さは想像し難いものです。少しでもこのような想いが減るように事故の内容を探ってみます。

1.発生場所
2.発生原因
3.子育てを通じての対策

1.発生場所
14歳までの子どもの不慮の事故死では、「交通事故」に次いで「屋外での溺水」となっています。中でも河川、湖沼地で全体の60%で海の3倍近くになっており、用水路を含めると3.5倍。子どもにとって身近な場所で発生しています。
暑くなると涼を求めて川で遊ぶのは夏ならではの楽しみ方で、自然に触れて感じる身近な方法です。私の家の近くには川があり、その流域では夕方になると小学生が遊んでいる姿が見られるのです。暑さを避けて陽が傾いた頃、川に沿って走っていると子どもたちのはじける笑顔や、虫取り網を使って川底の生態を調査する真剣な姿を見かけます。

2.発生原因
2020年の6月にこの川で水難事故が起こりました。ニュースを見て発生時刻は私がランニングで通過した1〜2時間後でした。流されたサンダルを追いかけて深みにはまってしまったようです。その数日後にはとなりの市でも事故が。こちらは友達のサンダルが流され、追いかけた子が溺れています。

水辺で遊ぶときビーチサンダルはとても相性が良さそうですが、高機能なキッズシューズで足が楽をしている子どもにとっては鼻緒を足指で握るように掴む力が弱く、流れによっては簡単に脱げてしまいます。また、水面が光を反射して足元の状況が分かりづらい上に石や藻は不安定です。足裏の感覚情報だけが頼りですが、ビーチサンダルは現在のランニングシューズのクッションの原型になったほど足裏の感覚情報を吸収するので、滑りやすく転びやすい原因になります。

3.子育てを通じての対策
転びやすく脱げやすいために、サンダルは流されやすいので事故に遭いやすいと言えます。こういった場所ではウォーターシューズで遊ばせるべきです。ビーチサンダルは名前の通りビーチなどの水際でつかうのが得意な履き物です。水の中に入る時ははだしの方が足下の情報をキャッチしやすいのは間違いないのですが、鋭利なものから足を守ってあげるならウオーターシューズが良いでしょう。その際もなるべくソールが薄く、インソールもついてないようなペラペラなウォーターシューズなら足元の状態も分かりやすいでしょう。

そして、サンダルなどが流されたら追いかけない事を教えてあげることも大切です。子どもからしたら何かを無くしてしまうと「怒られる」と考えてしまったり、はだしで帰るときに周囲の目が気になりますね。普段からはだしに親しんでいれば遊び場からはだしで帰るくらい子どもにとってはなんともありませんが、はだしで遊んだ経験が乏しければ、サンダルが流されると「帰れない!」と考えてしまうかもしれません。

「サンダルを無くしたらはだしで帰っておいで」はだしでいる事に寛容な地域であればこのような事故は減るのではないでしょうか。履き物は道具であって、必需品ではありません。正しい用途でつかう習慣を教えてあげるのも重要ですし、はだしでも歩いたり走ったりできる事を最優先させましょう。

https://www.kasen.or.jp/mizube/tabid324.html

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