唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。

自分の好きな言葉の一つ。
本当の意味は違うのではないか、など諸説あるようですが、自分は言い得て妙だと思っています。
毎年年度初めの部のミーティング時にも引用しているこの言葉。
今回は「変化の重要性」について、自分の考えを整理しようと思います。

1.変化の重要性と楽しさ

2014年にシティ・フットボール・グループ(CFG)との提携が発表された後、「黒船来襲」なんていう言葉をメディアに出ていたことを薄ら記憶しています。
実際どうだったのかと言うと、個人的には非常に楽しく、刺激を受けていました。
CFGの方々が来日した際に、データベース周りの話やCRMの話など、マリノスタウンのミーティングルームでホワイトボードを使いながら色々と議論をしたことを思い出します。
マンチェスターに行った際には、実際使っている顧客管理システムの説明を聞いたりもして、非常に参考になりました。もちろんまだまだ改善の余地は多々あるのですが、会員システムやポイントプログラムの思想については、この頃学んだことが基礎になっています。
もちろん、うまく行かなかったこともありましたし、苦労したこともありましたが、総じて楽しめていたと思います。
2017年にはDAZNとの放映権契約締結というトピックがありました。この時はCFGとの提携経験がクラブにとって大きなアドバンテージになったのではないか、と感じました。
「楽しめていた」と書きましたが、スピード感やら今までの枠組みを軽く超えたアイディア・提案の処理能力も求められるのも事実です。CFGとのやり取りの中でその辺りの経験を積めていたため、DAZNとの様々な議論も面食らったりすることは少なく、割とスムーズだったと思います。
大事なことは、「俺たちの方が分かってる」「日本のスポーツビジネスは自分達が1番詳しい」「海外とは違う、ここは日本」などといったマインドを持たず、「自分達だけでは出て来なかったアイディア」と前向きに捉えることだと思います。

2.「敵」ではなく、「アセット」

これも年初の部のミーティングで毎回言っていることの一つですが、多種多様なステークホルダーは「敵」として見るのではなく、「アセット」として良い部分を使い倒させて頂くスタンスでいることが重要だと考えています。(5/24追記:ファン・サポーターの方々はもっとクラブに近い存在であり、「クラブ」を構成する一員のようなイメージなので、「使い倒す」対象とは違うかな、と個人的には考えています。「ステークホルダー」という書き方が悪かったです、失礼いたしました。)新しいアイディアや今までの「普通」を超える考え方と出会うと、どうしても自分たちが否定されたような感情を抱きがちだと思います。ここで瞬発的にパッと否定せず、いったん留保して心の中に留めておくと、後から「確かにな・・・」と思ったりすることもあります。
良い部分を吸収し、時にはカスタマイズして最適化して取り入れる。この繰り返しで常にクラブは進化していくものだと信じています。
「今まで通り」「イメージ通り」が続けば、確実に衰退します。そこを越えるには、自分達では考えつかなかったようなアイディアや考えに触れる事が必要不可欠。なので、「変化」が大事だと考えています。もちろん、守るべきものは守りつつ。

3.常にアップデート

この仕事は毎年同じような年は全くなく、本当に飽きが来ません。前年から改善が見られないとすぐに退化してしまう危機感があります。
常に前年を上回れるよう、常により良いクラブになるよう、アップデートをし続けることが必要であるので、だからこそ、より良いクラブにして行こうというモチベーションが尽きないのだと思います。

こんな時だからこそ、自戒を込めて。

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