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Jリーグ再開前夜

2月23日(日)に明治安田生命J1リーグ第1節を終えてから早4か月強。いよいよ明日から再開します。こんなに長い間、試合がなかった年は無かったので、なんだかとても不思議な感覚です。ワクワクする気持ちや不安な気持ち、世の中を支えてくださっている方々への感謝の気持ちなど、様々な感情が自分の中にある気がします。再開するとタイトな日程が待ち構えており、きっとバタつくのだと思うので、今のうちに自分の心の中を書き殴ってみようと思います。

1.悪いことばかりではなかった中断期間

いや、もちろん間違いなく痛手でした。ある意味スタジアムに足を運んで頂くことがベースであるにもかかわらず、肝心な試合を開催できないという未曽有の事態に陥ったのです。その影響は推して知るべし、です。(Jリーグの公開情報をご覧いただくと、入場料収入の規模感が掴めると思います。)
このような危機の中でも、良かった点がいくつかありました。まずは、我々の部署のミッションである「ファンエンゲージメントを高めること」をメンバー全員が意識してくれていた点です。「そんなの当たり前だろ」と言われてしまうかも知れませんね。普段は「試合運営」「チケット」「ファンクラブ」「プロモーション」「公式サイト・SNS」「広報PR」など色々な役割をそれぞれが担っています。もちろん常に意識して仕事をしていると思いますが、試合という根幹のコンテンツがない状況下だからこそ、根本をメンバー全員で共有できていることを再認識できました。同じ方向を向いている人数が多ければ多いほどパワーを出せるので、とても大事なポイントだったと思います。次に、環境の変化に伴い、半ば強制的に「変化」が起きたことです。中断期間中は基本的に在宅勤務だったため、社内外問わずミーティングはWeb会議。通勤もなくなり、時間を有効活用できるようになりました。(平時より忙しくなった気もしますが・・・)トークショーをオンラインで開催したり、スタグルをご自宅に配送したり、オンライン上で仮想スタジアムのような空間を作るアイディアは、どんなに贔屓目に見ても、このような状況にならなければ、あと数年は実行しなかったと思います。最後は、部内のメンバーと本質的な議論することが増えたことです。在宅勤務期間中はどうしても全体のコミュニケーション「量」は減っていたと思います。ただ、コミュニケーションの「質」は意外と高かったように思います。平時は試合が軸としてあるので、コミュニケーションの中身はある程度テンプレート化していました。「この試合の席割どうする?」とか「この試合のイベントどうする?」とか。それがこの中断期間中には、新しいことをやる機会が多かったため、議論が盛り上がってくると、「あれ、そもそも何のためにやろうとしているんだっけ?」というような会話が生まれたり、何かに行き詰ったりした際には「これだったら解決できるんじゃない?」といったアイディアが生まれました。小さなことですが、とても大事なポイントです。このような本質的な議論は、平時より増えたのではないかと感じます。余談ですが、若手メンバーが「正解が分からない」と悩んでいた姿は今でも忘れられません。一生懸命向き合って必死に考えている証なんだろうな、と感じました。このような状況下は誰も経験したことがない環境なので、「正解」はないのだと捉えています。(正解があるほうがむしろ楽なのですが。)でも、正解がないからこそ、みんなで意見をぶつけ合い、議論を重ねて、方向性を導き出すその苦しい過程こそに価値があるのではないでしょうか。先日、同じ部署のほかのメンバーが、悩んでいた若手メンバーのことを「変わったよね。前はグチグチ言っていたけど、頼もしくなった。」と評していました。初めてトライすることに真摯に取り組み、時には自分の思いが100%通らなかったこともありながら、不安を抱えながら、それでも全力で向き合った結果なのではないでしょうか。本人には伝わっていないと思いますし、恐らく自覚もないと思いますが、最高の誉め言葉だと思います。自分のことのように嬉しく思いました。

2.クラブとしての姿勢

話は少し変わりますが、ここ数年のクラブの変わりようについて、少し書きたいと思います。個人的に心の拠り所になっているのは、チームスローガンである「Brave & Challenging 勇猛果敢」という言葉です。文字通り、「チーム」のスローガンなのですが、ビジネスサイドとしても大きな影響を受けた言葉です。実際にサッカーの内容があれだけ変わったのを目の当たりにすると、ビジネスサイドも勇気付けられました。何かを変える際には、軋轢が生まれたり、うまくいかないことも多々あります。それでも、信念を持って変化を恐れずにチャレンジすることが重要だと、チームからも教わった気がします。中断期間中のクラブとしての活動の根幹にも生きていたのではないかと思います。もう一つ、常に意識している考え方があります。それは、「横浜らしさ」を込めた「先駆けろ、進み取れ。 LEADING SHIP OF YOKOHAMA」という姿勢です。言葉自体は普段から使うものではありませんが、意識はしています。2019年の新体制発表会で流れた動画をご覧いただくのが手っ取り速いかと思います。これはクラブ内の色々な方の思いを集約した姿勢です。全部署から数名ずつスマイルテーブル(日産スタジアムにあるレストラン)に集まり、3つのグループに分かれてクラブのDNAの確認とパーソナリティについての議論をして、言語化したものです。

3.最高の週末を!

リモートマッチ(無観客試合)としての再開ですが、少しでもお楽しみいただけると嬉しいです。ご存じの方も多いかと思いますが、いくつかクラブで用意している施策を改めてご紹介させて頂きます。①「デュアルスタジアム」:こちらは「仮想スタジアム」をイメージしています。是非DAZNを見ながら、みんなで感情を共有しましょう!オリジナル応援アイテム(いわゆる投げ銭)も用意しています! ②「スタグルBOX」:こちらは見ているだけでも楽しくなる、オリジナルの食事をご自宅にお届けするサービスです。味も美味しいらしいので、ぜひ観戦のお供にお試しください。7/8の湘南戦分は5日が締め切りです。③「応援フラッグ」:再開後のホーム初戦は、7/8の湘南ベルマーレ戦です。会場はニッパツ三ツ沢球技場。リモートマッチですが、少しでも選手を後押しできるよう、バックスタンド側をトリコロールに染めたいと思っています。前日から我々予定を空けておりますので、まだまだお待ちしております!最後宣伝のようになってしまいましたが、やはり楽しみですね。今までと全く同じ状況ではないですが、ようやくJリーグのある日常が戻ってきます。シンプルに最高の週末を過ごしましょう!



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