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和太鼓を聴き終えし後のカタルシス全てを肯定したくなる夜

水戸出身の池辺晋一郎が水戸芸術館のためにプロデュースした『現代音楽を楽しもう』という企画で、林英哲の和太鼓を初めて生で聴いた。
客席に背を向けて、大きな太鼓に対峙した林英哲の背中が美しい。太古より、パーカッションは、神と交信するための道具だった。リズムに乗って、魂が呼び覚まされ、神が降臨する。

音楽を教養とか芸術という狭い部屋に閉じ込めてはいけない。本来、音楽とは生命の発露であるべきだ。「生命」を感じることができるほどのコンサートは、そうあるものではない。

1996年 水戸芸術館

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