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目で見て口で言へ(映画篇)1本目「ユーリー・ノルシュテイン傑作集」

年末から年始にかけて、GYAOでユーリー・ノルシュテインのアニメーションを視聴。「年末から年始にかけて」というのは、その間に何度も見たからです。作品は、ロシアの十月革命その最初の日を描いた「25日・最初の日」、理想郷キーテジを舞台にしたロシアとタタールの戦い「ケルジェネツの戦い」、ロシアの民話を元にした「キツネとウサギ」「アオサギとツル」、友達のコグマのところへ行く途中濃い霧の中に迷い込んだハリネズミの話「霧の中のハリネズミ」、ノルシュテイン自身の子供の頃の記憶なども交えて幻想的に綴った「話の話」の6本です。「25日・最初の日」はやはりマヤコフスキーの詩を読みたくなりましたし、「ケルジェネツの戦い」はオペラを見てみたくなりますねえ。「キツネとウサギ」「アオサギとツル」「霧の中のハリネズミ」は映画を元にした絵本が出ています。ハリネズミの友人コグマが非常に中年男性感に溢れていて非常に好ましいです。「話の話」の灰色オオカミの子供も、体に比べて頭部がでかいしいかにも子供キャラなのですが、どうもそこはかとない中年男性の薫りがします。そして子供の頃の甘酸っぱい思い出が幻想的に綴られているようで、なんともいえない不穏な感じがたまらないですね。視聴期限いっぱい何度も観てしまいそうです。

ところで、作者のノルシュテインの名前の表記、「ユーリー」はWikipediaでは「ユーリ」となっていて、この辺りの揺れも興味深いですね。

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