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ものぐさ太郎観劇日記〜劇団きのこ牛乳「Q」

以前オムニバス公演に参加した劇団きのこ牛乳の新作公演を観てきました。

小説家の「クエル」は殺し屋に攫われ、抵抗する種事項を描いたベストセラー小説『X』の作者である。生活も順調で妻もおりまもなく子も生まれる。
今、彼は小説の主人公同様7人の本物の殺し屋達に囲まれている。
目を覚ますと大きなサークルが敷かれておりクエルはその中心にいて、殺し屋たちは外にいる。
殺し屋達はえらくこの小説を気に入っており是非、続編を作ってほしいと彼に依頼する。
締め切りは三日。
もし間に合わなければ小説の設定同様、サークルに仕込まれた200ボルトの電流が停止して殺し屋達が、輪の中へ入りクエルを殺すと。逆らえるわけもなく彼は書き始める。
続編のタイトルは決まった。『Q』
執筆途中、ある理由が発端で彼らは仲間割れが勃発する。
「この中に警官が1人紛れ込んでる」
彼らはお互いを疑い始め、やがて、想像もしない事態に発展していく。
そんな中、クエルの元にまもなく子供が生まれるという知らせが入る。

作家が熱狂的なファンに監禁される、というあらすじからすぐに連想したのはキングの「ミザリー」でしたが、平山夢明さんの「ダイナー」だなこれは!とはたと思いいたりました(……いや、やっぱり違うな)。物語は中盤から二転三転するスクリューボールコメディサスペンスで、登場人物の騙し合いの果てに予想を裏切る結末を迎えるものでした。

物語の舞台はどうやらアメリカのようで、殺し屋たちはみな当然のようにそれぞれ銃を懐にのんでいます。銃に関してはまったく明るくないので、それぞれの持つ銃が違うのか同じなのかもよくわからず、残念。殺し屋チームのほとんどが素人という設定なのでそこまでのこだわりはないのかもしれませんね(←後で出演者かつ劇団主宰である千草さんに聞いたら違う銃を持っているそうです)。ガン・アクションを新生館シアターのような狭い空間でやることの難しさを思ったりもしました。

舞台の両側に客席があって、おそらく座る位置で見え方が結構変わるかもしれません。本日が初日。日曜日までです。

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