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目で見て口で言へ(演劇篇)12本目「ココノイエノシュジンハビョウキデス」

お久しぶりのこまばアゴラ劇場で日本のラジオ「ココノイエノシュジンハビョウキデス」(犬)を見ました。

このチラシ良いよね。

古書店の主人の妻は目があまりよくない。光を感じる程度。主人は彼女のことをとても大切にしている。ある日、店を訪れたパン屋で働く青年は妻と親しく話すようになる。その頃、町では「ひとさらい」が出るという噂があった……。

んで、舞台美術も良いのよー。

鶏と犬のダブルキャスト。役者が違う以外に、古書店の主人の兄弟と店を訪れるパン屋で働く人物の性別が、犬と鶏では変わる。「ひとさらい」という言葉は、そういえば最近はめっきり聞かなくなった(以前もそうは聞くことなかったけど)なあ。不穏で(フィクションで聞く分には)よい言葉。そういえば第一歌集「ひとさらい」を出した笹井宏之さんが亡くなってもう10年以上経つのか……。歌集、確か持ってなかったっけ。そういえば途中登場人物が口にするのは萩原朔太郎の詩かしらん。オノマトペが心地良いなー。

静謐で不穏。佇まいの美しい日野さん演じる妻のちょっと古風な(丁寧すぎる?)口調も好ましい。おそらく古書店の主人を今も(死後も)支配している父親の存在が実に恐ろしい。

少し早めに着いたので、周辺をウロウロ。麺の坊砦が意外と近い(最寄駅は神泉)のがわかってよかったけど、駅前のマクドナルドなくなっていたのね。時間潰しにはもってこいだったのだがなあ。

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