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目で見て口で言え「映画はアリスから始まった」

新百合ヶ丘のアルテリオ映像館で「映画はアリスから始まった」見て来ました。シネマリンでアリス・ギイの短編集を見て、これは「映画史から消された監督」アリス・ギイの痕跡を、アメリカ、ヨーロッパを往復して丹念に調査したドキュメンタリーである本作を見ねば!と上映館を探してすべり込みました。

リュミエール兄弟の上映会からスタートしたアリスの冒険!1000本以上の作品(劇映画!)を残しつつ、映画史の本には単なる「映画製作会社の社長秘書」としか触れられないアリス!

しかし、映画を見ていても、なぜそんなひどいことになってしまったのか、よくわからないのです。誰かがあきらかなハラスメントをしているということではありません。彼女は実際映画の撮影を指揮して作品を残しているのだから。しかし、世界初の劇映画の監督は、別人(男性)のものだと歴史が書き換えられ、教育の現場では彼女の名前と功績が学生たちに教えられることはないというのです!彼女自身も、その状況を打開しようといろいろ動いたようですが、最晩年のインタビューではすでに諦めの境地にいるようでした。アメリカに渡ってからは新興の映画都市ハリウッドに本格的な製作スタジオを作ったアリス、彼女のインタビュー映像を復元するくだり(いくつかの映像復元スタジオを当たる)も面白かったです。

いつかアリス・ギイの映画の活弁がしてみたいですねえ。

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