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目で見て口で言え「抹消」「超訳・黒塚」

1日池袋で芝居三昧。まずは初めて拝見するアマヤドリみちくさ公演「抹消」。いわゆるキャンセルカルチャーに関する三人芝居。同時に「解除」という別の会話劇も上演している。今回、「タダ観でGO!」という初見の人向けの素晴らしい(太っ腹!)チケット制度を使って拝見。

学習塾で起こったセクハラ疑惑がネットで拡散。塾の経営者とセクハラを告発した講師が改めて話し合いの場に臨むが……。ああ、嫌いな話ではない。結末の割り切れなさも好き。若い講師の方のセリフが時々怪しくなるんだけど、それもあの場だからと考えるとリアルなのかも。スタジオ空洞って入り口にひっそり看板があったのか!今回初めて気がついた。あと、主演の方が知り合いに似ていて好感。

続いてシアターグリーン(ベースシアター)で「超訳・黒塚」。

古来より様々な芸能や文献によって語り継がれてきた、安達原に棲む岩手という女性についての数々の物語。その中でも特に昭和の世に人気を博した歌舞伎舞踊作品「黒塚」を、作曲者の曾孫である杵屋浅吉が演奏以外の部分を現代語訳した本作。浅吉の弾き語りによる原作通りの長唄三味線と、俳優・赤星昇一郎による現代語の朗読とで紡ぎ出す哀しくも美しい鬼女伝説。

おふたりが下北沢ピカイチでずーっと練り上げてきた安達ヶ原の鬼婆の物語。今回は鳴物に望月左寿太郎さんを迎え、音曲と朗読と照明でぐぐっと厚みを増した。これ、いつか歌舞伎座とかで観れたりしたらサイコーではないか(出演者はこの三人だけで!)。

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