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目で見て口で言へ(演劇篇)3本目「ザ・フラジャイル ライト」4本目「The Reed」

miunaプロデュース「ザ・フラジャイル ライト/レフト」のライトを見てきました。お馴染みスタジオ空洞です。

羆川市議会議員選挙
人口15万、市政の行く末を決める1票はなによりも価値があるのです。へえ、わたしのコレがそんなに高価なものならば あなたのなにと交換できる?
ダイジなもの以外はダイジにしない
割レ物注意なノワールコメディ
(ライトチーム)
相次ぐ不祥事にもめげず、なんとか勢力を維持したい市議会最大会派「羆川清流会」
ここまで(アホ)なら、逆に問題起こさないのでは?そんな観点から擁立された、わたしのおじさん。なにがなんでも当選してほしいのです。ほかならぬわたしのために。

市議会議員選挙公示を間近に控えた、最大会派から立候補する候補(予定)者橋鳥エイイチの後援会事務所。後援会長はエイイチの姪モモ。選挙参謀(後援会会長補佐)の鈴井の指揮のもと、あちこち挨拶に回る元ヘビメタバンドのエイイチ、懸命にそれをサポートするモモ。そこへ、さまざまな思惑を秘めて人々が集まってくる。

基本的にはコメディだけれど、そこは日本のラジオの屋代さんの作演出ということで、随所にヒリヒリする空気が流れるのが大変好いたらしい。出来てくる人々のキャラクターのあり得なさが役者さんのうまさに裏打ちされてまったく嘘っぽくない。杏奈さんの演じたコロはよりソフトかつよりキュートにした「地元最高!」の人みたい。肋骨蜜柑同好会の田瓶市のような形で羆川のシェアワールドもの、どこかやらないかしら。

続いて久しぶりにアルテリオ小劇場で舞台を見ました。昨年「DRUNK」でご一緒した山下智代さんのユニット犬猫会「The Reed」。

死んだら「あの世」、生きてりゃ「この世」。
それじゃ生まれる前はどこの世か。
それは黄泉の国ならぬ「未世の国」。

現代を生きる30代の女性、成田みのる。家族や職場での居場所を見失いこの世から消えたいと願った彼女が生まれる前の世界、生成の国である「未世」での出会いを通して、「生まれるとはなにか、この世に存在するとはなにか」を問う、大人のファンタジー。(パンフレットより)

美術(装置、衣装も!)がとても素晴らしかったですね。生命が生まれる前の世界、という設定をなるたけ説明せず(パンフレットでも最小限)に物語を進めるのはなかなか冒険だったのではないか、と思います。世界の成り立ちというか、人間の命の流れを描くなかで、「生まれる前の世界」という視点は面白いと思ったもののーー展開が静かにゆっくり流れて行くので、ついつい「人間はそうだとして、他の生命はどうなの?」などといった余計な疑問が湧いてくるのをとめることが出来なかった自分がとても残念です。いずれこの世に生まれることになる「素」という存在が、ほとんど喋らず時折言葉にならない言葉をもらすところが好きでした。

それにしてもアルテリオ小劇場は見やすくていいハコですねえ。

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