読んだり読まなかったりして生きて行く「悪魔くん」「長谷川伸」
地元の図書館で、除籍本を放出しているのを見ると、これ以上自宅に本が増えてもなあ……と思いつつついつい手が伸びてしまいます。今回手を伸ばしたのは、角川文庫版の「悪魔くん」です。貸本時代の作品の復刻版となります。
水木しげるの代表作であり大傑作「悪魔くん」。その原点である貸本まんが版がついに文庫で登場! 十万人に一人といわれる頭脳の持ち主「悪魔くん」こと松下一郎少年が、古代の秘術を駆使して悪魔を呼び出し、万人が兄弟となる世界平等の天国を実現するため、サタン、そして現代社会に戦いを挑む。貸本として刊行された東考社版全3巻を1冊にまとめ、各巻の巻頭カラー、そしてカバーも収録した、ファン必携の1冊!
そして先月ネタ下ろしをした「瞼の母」のために借りた平岡正明「長谷川伸」は、久しぶりの平岡節に酔いしれつつ(内容をどこまで理解しているかは別として、大好きなんです)読了しました。竹中労、太田竜とともに「革命三バカ」を名乗った平岡正明の本には、地方で半可通なサブカル小僧をやっていた頃に出会ってよく読んでいましたが、この人を通じて知った朝倉喬司、上杉清文などの人々のことを深く掘り下げる前に、ワタクシは舞台に夢中になって上京したのでした(でも上杉清文さんの舞台は未見)。この本では、横浜という都市の明治維新における異質な成立具合に痺れました。また、「シリーズ民間日本学者」というこの出版社のシリーズにも興味津々なワタクシであります。
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