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第7回定期勉強会

こんにちは😊

去る10月13日(水)に、第7回オンライン定期勉強会が行われました!

今回は、”重症児デイサービスあすか”の小柳翔太郎先生から前回に引き続き
「Family-Centered Servicesについて(2)」
というテーマで講義をしていただきました🗣⭐️

Family-Centered Services(FCS)ってなに!?という方は、前回のnoteもぜひご覧ください👇
第6回オンライン定期勉強会
https://note.com/hiroshima_shoni/n/n17670adde863

今回の勉強会では、前回の2つの臨床疑問に引き続き、
③理学療法士はどんな情報を提供したらいいのか?
④Family-centered Servicesの実践によって運動機能は向上するのか?
という2つの臨床疑問を中心に講義が行われました🤭

ここで、臨床疑問の話の前に、FCSの前提・原則・要素を示したチェックシートの紹介がありました。
✔️CanChild、FCSについて
https://www.canchild.ca/en/research-in-practice/family-centred-service

✔️勉強会で紹介されたFCSチェックシート
https://canchild.ca/system/tenon/assets/attachments/000/003/751/original/FCS_Sheet_18.pdf

それでは、臨床疑問の話に入っていきます🏃‍♂️💨

まず、
臨床疑問③理学療法士はどんな情報を提供したらいいのか?
という問いに対しては

✔️脳性麻痺をもつ子どもに対して、3次元動作解析装置を用いた歩行分析をもとに作成された個別介入の提案は、親の感じるFCSの経験と子どもの粗大運動機能に効果があるかを検証した文献が紹介されました!
Fonvig, Christina Esmann, et al. "Effectiveness of instrumented gait analysis in interdisciplinary interventions on parents’ perception of family-centered service and on gross motor function in children with cerebral palsy: a randomized controlled trial." BMC pediatrics 20.1 (2020): 1-9.
https://link.springer.com/article/10.1186/s12887-020-02315-2

以下をまとめとさせていただきます🙋‍♀️✨
◎親が知りたい情報を提供し、それを親が理解できたかを確認する必要がある。
◎意思決定につながる情報を提供する必要がある。

次に
臨床疑問④Family-centered Servicesの実践によって運動機能は向上するのか?
という問いに対しては

✔️脳性麻痺をもつ子どもに対して、理学療法介入の焦点(身体構造機能やFCSなど)と1年後のバランス機能や歩行持久力などの運動機能変化との関係を示した文献が紹介されました!
McCoy, Sarah Westcott, et al. "Physical, occupational, and speech therapy for children with cerebral palsy." Developmental Medicine & Child Neurology 62.1 (2020): 140-146.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/dmcn.14325

以下をまとめとさせていただきます🙋‍♂️✨
◎FCSは哲学である
◎家族のニーズや優先順位を尊重し、共同で目標を設定し、その目標を達成するための介入は、課題志向型アプローチなどの手段をとるのだろう
◎故に、そもそもの問いがおかしい

最後に、FCSに関連した介入として


1⃣機能的な目標を達成するために、主に機能的なスキル(着替えや階段昇降など)の練習を行う
✔️「Functional Therapy」
Ahl, Lena Ekström, et al. "Functional therapy for children with cerebral palsy: an ecological approach." Developmental medicine and child neurology 47.9 (2005): 613-619.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1469-8749.2005.tb01213.x

2⃣目標とする課題に対して環境調整を行う
✔️「Context Therapy」
『身体と環境、どちらに介入したほうがいいのか比べてみた』
https://note.com/natsui810/n/n4463bd28e9f8
✔️Law, Mary C., et al. "Focus on function: a cluster, randomized controlled trial comparing child‐versus context‐focused intervention for young children with cerebral palsy." Developmental Medicine & Child Neurology 53.7 (2011): 621-629.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1469-8749.2011.03962.x

これらの2つの介入手段が紹介されました😽‼︎

講義全体のまとめは以下とさせていただきます🤝💓


FCSの実践のためには、
①子どもと家族が何を求めているのか、しっかりと、丁寧に話を聞き、ニーズを特定する
→COPM、ADOCなど)
②子どもと家族のニーズを反映する客観的評価を実施する
→GMFCS、GMFM、PEDI、ECAB、1MWT、ABILOCOなど
③ニーズの解決に繋がるエビデンスレベルの高い介入の選択
→課題志向型アプローチ、CI療法など
④効果判定


前回からの講義を通して、FCSの実践のために対象者や家族と十分に対話ができているか、目標を共有できているか、その目標に対して適切な評価や効果判定ができているかなど日々の臨床を改めて考え直す機会になりました!

また、FCSチェックシート内の「何が正しくて、何が間違っているかを判断することなく、家族独自の対処法を尊重する」という言葉は対象者や家族と関わらせていただく上で常に意識したいと感じました🙃🔥


今回も参加していただいた皆様、お忙しい中ありがとうございました🙇‍♂️💧

次回は11月17日(水)21:00〜
「ホームプログラムについて(仮)」
について講義していただく予定です!

広島県近辺で活動している方で興味を持たれた方は、是非とも参加していただければと思いますのでよろしくお願いいたします🥺🤲

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