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第6回定期勉強会

こんにちは😊

去る9月8日(水)に、第6回オンライン定期勉強会が行われました!

今回は、重症児デイサービスあすかの小柳翔太郎先生から
「Family-Centered Servicesについて(1) 」
というテーマでお話しいただきました🥸✒️

Family-Centered Services(FCS)とは、
子どもと家族に対する姿勢、取り組み方のことであり、理学療法士が備えておくべき哲学です。その内容は、援助を必要とする子どもと家族に対する介入の重要性、姿勢、向き合い方の組み合わせで成り立っています。また、共有尊重協働の3つの側面がFCSの実践に重要といわれています

詳細は以下の文献が参考になります📖😲
樋室伸顕. "家族を中心とした理学療法 (特集 エキスパートが語る小児理学療法)." 理学療法ジャーナル 51.12 (2017): 1095-1102.
https://ci.nii.ac.jp/naid/40021398226


今回の勉強会では、
①障害をもつ子どもの親は理学療法士に対して何を求めているのだろうか?
②理学療法士は家族のニーズや優先順位を満たすことができているのだろうか?

という2つの臨床疑問に対して、2ヶ月に1回、40分の理学療法を受けるために片道1時間30分かけて通院されている脳性麻痺、GMFCS LevelⅤの成人男性という模擬症例を通じて講義が行われました🙌🏻

まず、
①障害をもつ子どもの親は理学療法士に対して何を求めているのだろうか?
という問いに対しては

✔️脳性麻痺をもつ子どもとその親を対象に、年齢や粗大運動機能に応じた子どもとその親のニーズの数や種類について
Palisano, R. J., et al. "Family needs of parents of children and youth with cerebral palsy." Child: care, health and development 36.1 (2010): 85-92.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1365-2214.2009.01030.x

✔️脳性麻痺をもつ子どもとその親のニーズのプロファイルについて
Almasri, N., et al. "Profiles of family needs of children and youth with cerebral palsy." Child: care, health and development 38.6 (2012): 798-806.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1365-2214.2011.01331.x

✔️脳性麻痺をもつ子どもの活動と参加に対する親の優先事項について
Chiarello, Lisa A., et al. "Family priorities for activity and participation of children and youth with cerebral palsy." Physical therapy 90.9 (2010): 1254-1264.
https://academic.oup.com/ptj/article/90/9/1254/2738016?login=true

以上の3つの文献が紹介されました!!
①のまとめは以下とさせていただきます😌🌟



続いて
②理学療法士は家族のニーズや優先順位を満たすことができているのだろうか?
という問いに対して、
親とセラピストの両方の立場からMPOC(子どもが受けている医療に対して親がどのように感じているかを評価する質問紙評価法)を使用したFCSの実践に関する以下の文献が紹介されました📖😵

✔️Almasri, Nihad A., Mihee An, and Robert J. Palisano. "Parents' perception of receiving family-centered care for their children with physical disabilities: A meta-analysis." Physical & occupational therapy in pediatrics 38.4 (2018): 427-443.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28753054/

✔️Stefánsdóttir, Sara, and Snæfrídur Thóra Egilson. "Diverging perspectives on children’s rehabilitation services: a mixed-methods study." Scandinavian Journal of Occupational Therapy 23.5 (2016): 374-382.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26523432/

✔️Darrah, J., et al. "Are family‐centred principles, functional goal setting and transition planning evident in therapy services for children with cerebral palsy?." Child Care Health Dev. 38.1 (2012): 41-47.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21083684/

以下の画像を②のまとめとさせていただきます👏




最後に、全般的な情報提供に関して、広島市の"リソースブック"など多くの情報資源の紹介がありました!

以下にいくつか紹介します。
✅ほっと+いけあひろしま
https://www.hotto-ikea.com

✅発達障害のある方と家族のための広島市のリソースブックについて
https://www.city.hiroshima.lg.jp/soshiki/84/4847.html

✅できわかクリエイターズ
https://dekiwaka.com/


講義を通して、1人の患者家族は病院と訪問リハで異なるニーズを持っているのではないか?という疑問や他職種との連携の重要性、日々の臨床でFCSを実践できているのだろうかと多くのことを考えさせられました💪🏻🔥

また、今回も参加していただいた方から感想をいただいておりますので紹介させていただきます👀💫

今回の定期勉強会はFamily Centered Services(FCS)に関して小柳翔太郎さんがお話して下さいました。臨床疑問をもとに話が展開されており、聞いている私も引き込まれていく内容でした。
FCSとは共有・尊重・協働といった視点を持ち、子どもとご家族を中心とした取り組みのことをいいます。FCSは理学療法士が備えておくべき哲学と聞き共感しました。そんな中で「障害をもつ子どもの親はPTに対し何を求めているのか?」という疑問を投げかけて頂きました。とても興味深い内容でした。結果としては、日常生活、その中でもセルフケアに関わることへのニーズが高い結果になりました。年齢や障害の重症度で求める内容も変わってくるため、子どもや親のニーズをしっかりと聴き、介入に反映させていくことが必要との内容でした。機能的なところへ視点を向けがちですが、子どもやご家族の思いに耳を傾け一緒に何を目指していくのかを考えていく必要があると感じました。そのためには確かな知識や情報、そして評価をしっかりとし情報を提供できるようにしておくことがPTとして必要なことだなと感じました。
もう一つの臨床疑問として「家族のニーズや優先度を満たすことはできているのか」が挙げられました。ここでは家族もセラピストも情報共有が重要な要素とされていたが、情報提供の不十分さが指摘される結果となっていました。
情報提供が重要とされる中、常に情報は更新されていると感じています。このような定期勉強会の中で関わりのなかった人と繋がり、情報を共有し話合えることはとても有意義なことであり、独りでは得られなかった知識や情報に出会える可能性があると思います。
次回の定期勉強会はFCの続きの様です。興味のある方はぜひ参加して頂けますと学びや発見に繋がるかもしれません。次回も楽しみです。



毎回たくさんの方に参加していただいているので、このような感想をいただきとてもうれしく思います👯‍♀️
今回も参加していただいた皆様、お忙しい中ありがとうございました!

次回は続編のFamily-Centered Servicesについて、
✔️理学療法士はどんな情報を提供したらいいのか?
✔️Family-Centered Servicesの実践によって運動機能は向上するのか?
という2つの臨床疑問について講義をしていただきます🗣💓
小児理学療法に興味のある方は必見の内容です!!

広島県近辺で活動している方で興味を持たれた方は、是非とも参加していただければと思いますのでよろしくお願いいたします😙😙

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