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クライマックスシリーズというのはやや拍子抜け

さて長い夏が終わりかけている。すでに6月から猛烈に暑くなり7月には3日に一度はプールに行っていた人もいたことだろう。プールにいかなければオフィスの中でずっとエアコンを使って静かにしていた。そういったところにいながら9月まで過ごした。そんな読者の方がほとんどではなかったか。するといつのまにか10月になっている。10月というのは秋のはずであってスポーツの秋という。

そこでよく話題になるのがプロ野球のことであった。さて今年のプロ野球はどうなっているんだろう。

あるオンラインイベントでプロ野球クライマックスシリーズについて話を聞く機会があった。話題を提供してくれたのは年配の男性。その方はクライマックスシリーズに違和感を持っているような話し方だった。というのはセ・リーグ、パ・リーグともに優勝が決まっている。しかも2位に10ゲーム以上の差をつけての優勝を達成している。しかし日本シリーズに出られるわけではない。それはこれからクライマックスシリーズがあるからだ。

これはちょっと変ではないのか。そういう問いかけだった。

クライマックスシリーズというのはそれぞれのリーグで2位と3位のチームが2戦先勝方式で第一ステージを行う。2勝したほうが優勝チームとそのホームグランドで4戦方式で試合をする。優勝チームには1勝がアドバンテージとして与えられている。しかもホームゲームで行うため2位のチームは6戦中先に4勝しなければならない。ありそうもないことだからクライマックスシリーズというのかもしれない。

しかしこれはやはり変ではないのかというのがイベントに来た人たちへの問いかけだった。参加してきた人たちは中年の女性が2名。ほとんど興味なし。年配の男性は3名。わかってはいるがそれほど興味がわかなくなっているようだ。というのはなんとなくクライマックスシリーズというのは拍子抜けしているという結論だった。以下の理由らしい。

ひとつにはすでに優勝が大差で決まっているということ。なのになぜ3位と2位のチームに日本シリーズに出るチャンスが残されているのかということだった。これは最もなことでここからクライマックスがはじまるというのもおかしい。

というのはクライマックスシリーズという制度がはじまる前は8月、特にお盆あたりに天王山といって一位と二位のチームが3連戦を行うというのがあった。そこを天下分け目の戦いとよくいっていたのである。そこで3連勝したチームが優勝する確率が高かった。そういったことからそこにピークを合わせるチームがあった。よくあったのが巨人と阪神。西武とソフトバンクだった。

ところがいまは2位のチームでも日本シリーズにいけるチャンスがある。そうすると8月、9月に手を抜くゲームが出てくる。そういったことからもう8月には混戦にならずにBクラスが確実なチームは真剣にやらない。そうすると9月になっても拍子抜けのはじまりになる。それがまず指摘された。

次にクライマックスシリーズといっても要はお金儲けのためだけにつくられた制度ではないかということだ。各リーグで第一ステージ3戦。第二ステージ6戦。9戦まで試合が行われる可能性がある。それだけ満員の観客を動員できればお金儲けにはなるだろう。ひょっとしたらということはある。その経済効果を狙ったものであってそうしてもこれが山場であるとはいえそうもない。

プロ野球選手の年収は高騰気味である。巨人の坂本選手や菅野選手は6億円の年収といわれている。ヤクルトの村上選手やオリックスの山本選手は20代前半であっても6億円の年収という。これはちょっともらいすぎではないのか。拍子抜けのクライマックスシリーズで得たお金が流れているのかもしれない。そういったものをファンが期待するかというとちょっとおかしい。

そして最後にすでに140試合以上してきている。3月末から開幕をして10月に入ってもまだペナントレースが終了しない。10月の中旬になっても日本シリーズははじまらない。いつからはじまるかというと10月28日からという。これはちょっと遅すぎないか。

そして4戦先勝方式のためもつれた場合は11月5日までかかる。そこでどちらかの優勝が決まる。おそらく今年は阪神とオリックスの日本シリーズになろう。しかし申し訳ないけどどっちに決着するかを関東圏にいるファンが見たいと思うのだろうか。

阪神とロッテ。あるいはDeNAとオリックスならまだしも。大阪のチームどおして日本シリーズだなんて。

わたしはあまり意見をいう機会はなかったもののクライマックスというのはおかしいのではないかと提示した。あまりいい表現が見つからない。というのはペナントレースで優勝が大差で決着しているからだ。しかも大阪に地盤のある2チームであって盛り上がりに欠ける。

いうなれば広島とソフトバンクとやっているようなものだ。そうなると東京のファンは見ないのではないか。

わたしは10代と20代は野球を見に行ったものだった。それしかなかったこともあるがプロの試合は東京に来てからも見に行った。ところが2007年からはじまったクライマックスシリーズ。これは一度も見に行ったことがない。一体、なんだというのがその時の感想だった。

どうだろう。やや拍子抜けの気がしている。どちらかというとプレーオフとしていいのではないだろうか。