見出し画像

三上雄大さんと対談

三上雄大(みかみゆうだい)

1993年3月13日生まれ。
学生時代は勉強そっちのけでサッカーに打ち込む。
17歳から母親の影響で渋々演劇を始める。
18歳広島市南区民文化センターの事業で東京の劇団ワンツーワークスの古城十忍氏に出会い演劇の魅力の虜となる。
2012年劇団Tempaに入団。以後ほぼ全作品に出演。
2019年より劇団Tempa代表となる。

きっかけ

三上:僕らのラジオ番組に電話出演してくれたのが最初でしたよね。

荒木:そうそう。誰かの紹介とかでしたっけ?

三上:そうです。毎回ゲストは前回のゲストさんからの数珠つなぎシステムになってて、最初、廿日市とか広島県内だったんですけど、なんかの折で県外に伸びていって。

荒木:あ~、それで俺が出演したのか。でも、誰が俺を紹介してくれたんだろ?

三上:・・・憶えてないですね。

荒木:・・・俺も。

(※誰か覚えてる人、心当たりある人教えてください)

三上:でも、ラジオでお話しする前から劇団ヒロシ軍の存在は知ってました。

荒木:え!?何でですか!?

三上:劇団で全国各地の演劇事情とか劇団を調べてシェアするというのが稽古の一環であって。それで長崎か九州で検索して劇団ヒロシ軍という面白い劇団があるよって聞いた。それが2014年か2015年くらいですね。

荒木:そんな前から知ってくれてたんすね。てか、2017年にヒロシ軍が北九州公演した時、広島から劇団員6、7人連れて観に来てくれた時、ビックリしました。

三上:どこかのタイミングで観に行けたら良いな~と思ってて、北九州なら全然、車でも行けると思って、劇団員に行く人を募って、大きいレンタカーを借りて、全員乗り合わせてギチギチで行きましたね。

荒木:すげぇ。それで、その時にヒロシ軍Tシャツって買われたんですか?

三上:そん時ですね。

荒木:今、雄大さんが着てるTシャツのデザインは元劇団員のやつで、かなり珍しいですよ。

三上:そうなんですか!ロゴマークの方はウチの最年長の久保が買ってて、それで次の日の稽古から二人で着て、ヒロシ軍だぜ~って自慢しました(笑)

荒木:あはは(笑)

今までのヒロシ軍Tシャツ

初めて会ったのはカブフェスで


荒木:俺、カブフェス(※)で劇団Tempaを初めて観ました!あの時、2演目やってましたよね?

  • (※)カブフェス・・・香川の劇団。株式劇団マエカブが主催する演劇フェス。
    ↓カブフェス2022の感想を書いたnote↓

三上:2019は多分、2演目でしたね。1つは僕が書いた「世界はまわる。」ともう1つはウチの座付きの木村聡が書いた「女は水、」です。

荒木:座付きいるんすね!うらやましい!雄大さんは脚本や演出やらないんですか?

三上:僕、劇団の代表なんですが演出とかやってなくて、役者のみですね。

荒木:じゃあ、座付きの作家と演出家がいるんすか?

三上:そうですね。作家は木村と原かおりがやっていて、その時の公演によって、どっちかが書いてて、演出は原が固定でずっとやってます。

荒木:でも、カブフェスの時に珍しく雄大さんが書いた作品をやったんすね!

三上:そうです。たまたま書きたいって、創作意欲が湧いたんですよね、その時は。

荒木:今まで書いたことあるんですか?

三上:いや、まったく書いた事が無かったんですよ。

荒木:えぇ!?

三上:唯一、書いたことあるのがウチのラジオでやってるラジオドラマくらいですね。

荒木:ラジオドラマってどれぐらいの時間ですか?

三上:長くて5分ぐらいですね。

荒木:それで急に脚本書きたいって意欲湧いて。2、30分ぐらいの短編書いたんすか!すげぇ~!

三上:そうですね。

荒木:僕がカブフェスで観たのが、外はめっちゃ雨が降ってて、外から濡れながら中へ入ってくるお芝居で、めちゃくちゃ印象的でした。

三上:あ、それ、木村が書いた「女は水、」ですね(笑)

荒木:じゃあ、俺、雄大さんが書いた作品を観れてないですね。ごめんなさい。

三上:全然、良いです。なかなかカブフェスって他の団体、観れないですから。

荒木:ですね。自分の出番の前と後ってなかなか観れないっすからね。

三上:そうそうそうそう!たまたまタイミング良くヒロシ軍「あいしてる」を観れたんですよ。

荒木:ありがとうございます!

三上:めっちゃツボりました!バカバカしいなぁと思って!その北九州公演の時の印象も含めて、大人が真面目にバカな事を演ってて熱いなと思いました。なかなかいないです。

荒木:周りにいないですか?

三上:いや~、広島ではまず観ないなと思いました。

荒木:長崎でも観ないんですよね。

三上:(笑)

カブフェスで出会った二人

代表3代目

荒木:劇団Tempaは立ち上げて何年目とかになるんですか?

三上:え~っと、11年目ですね。

荒木:今、劇団員って何人くらいいるんですか?

三上:スタッフ含めて、14、5人だったかな。

荒木:めっちゃ多い。しかも、スタッフもいるんですか?

三上:小道具とか衣装専属で一人いて。

荒木:すごいなぁ。僕ら4人なんで、うらやましいですわ。広島を拠点に活動してて、そこまで団員増やしてくコツとか教えて欲しいですわ。

三上:そもそも劇団Tempa自体、僕が立ち上げた団体じゃないんですよ。

荒木:え!?そうなんですか!

三上:そうなんですよ。僕は3代目の代表になります。ヒロシ軍のロゴマークTシャツ買ってた久保が僕の前の代表になるんですけど。

荒木:え?じゃあ、今も居るんですか?久保さんは。

三上:今も居ます。元々、久保が会社の社長なんですよ。

荒木:え~~~!?

三上:それでちょっと代表するのはしんどいって事で、僕に話がきたんですけど、ずっと伸ばし伸ばししてきたんですけど、2018年、それこそ僕がカブフェスで作演した時が代表になった時かな。

荒木:じゃあ、カブフェスで出会った時が雄大さん、代表になりたて。

三上:ですね~、恐らく。

荒木:雄大さんは劇団Tempaは何年前から入ってたんですか?

三上:2011年4月が旗揚げ公演だったんですけど、僕はそれを観て、次の2011年の11月公演から入団ですね。

荒木:あ、じゃあ、結構早い段階で入団していたんですね!代表になる前となってからでは違いますか?

三上:代表になる前は割と己の事だけ考えて芝居をしてた。

荒木:役者として。

三上:でも、代表になって、ちょっと重みが分かったというか。表には出してないけど劇団を成り立たせるために色々と考えてます。やっぱり視野が広がった。

荒木:代表として意識しながら周りを見るようになりますしね。

三上:ですね。何かしらの責任がつきますし。

荒木:いや、でも、そう聞くと劇団Tempaの3代目って、すごい面白いですね。俺も出来る事なら、代表を変わりたいんですよ。

三上:いやいや、劇団名にヒロシって入ってるから(笑)

荒木:そうなんですよ。だから、変わるなら、ヒロシって名前のやつを入れなきゃなって。

三上:劇団ヒロシ軍の名前の由来って何なんですか?

荒木:えっとですね、当時、旗揚げメンバーが「劇団ヒロシにしなよ」って言ってきて、それは嫌だなってなって、その時、ピンクリボン軍という大好きなバンドから軍をとって、劇団ヒロシ軍にしました。

三上:へ~、僕は石原軍団の軍から取ったのかなって思ってました。

荒木:いえいえ。でも、周りから見れば劇団名は俺がつけたみたいな感じになるし、ワンマン感が増しますもんね。劇団Tempaの名前の由来って何ですか?

三上:いや~、諸説いろいろとあるんですけどね。一番有力なのが・・・とりあえず、初期メンバーが天パが多かったんです。それでもう劇団Tempaで良いんじゃないみたいな。

荒木:ほ~、他の説ってなんかあります?

三上:テンパるみたいな所から来てるみたいなのもチラッと聞いた事があるんですよ。

荒木:あ~、じゃあ色んな説があって、天パとテンパるか。雄大さんは天パではないですよね?

三上:いや、僕、ゴリゴリの天パです。(笑)

荒木:そうなんですか!?

三上:めっちゃ天パなんですよ。

荒木:今、在籍しているメンバーで天パは?

三上:3人ぐらい。

荒木:面白いな。

三上:一人、スゴイ強烈なのが居て、アフロみたいにほんとにクルクルのヤツが居て。どこに行ってもTempaの天パですって、自分の持ちネタにしてます。

荒木:それだけでツカミはバッチリですね(笑)

荒木:今後また機会があったら、ご一緒したいですね。

三上:是非是非、やりましょう!それこそ広島に来てもらって!

荒木:めちゃくちゃ行きたいです!機会があれば!

【劇団Tempa公演情報】

長崎と広島の劇団の数


三上:長崎の演劇事情ってどんなですか?

荒木:長崎は団体としては10、20団体はいるんですけど、県外に出て活動するような劇団は3団体くらいしかいないですね。

三上:広島も似たようなもんです。名前だけ言ったら30弱あるのかなぁ。ただ実際に活動しているの劇団は10とかそんなもんです。

荒木:あ~、でも、そんなもんですよね。

三上:昔の広島がそもそも割と観るほうも演る方も演劇人口は多かったんですよ。けど、ずっと割と減ってきてて、ようやくここ1,2年とかかな?大学生とかが卒業して若手の劇団が増えてきました。

荒木:良いですね!それは楽しみだ!

三上:県外出て活動している劇団って多分、ウチ含め5団体ぐらいですかね。

荒木:そうなんすね!

三上:INAGO(※)さんとか割と県外とか、この間も演ってましたね。

  • (※)INAGO・・・INAGO-DX(イナゴデラックス)。広島の劇団。主宰の武田さんとは2020年、オンライン上で行われた47都道府県戯曲リレーの実行委員としてご一緒した。

荒木:今年のカブフェスでINAGOさん観ました!「ゾンビになった劇作家」めちゃくちゃ面白かったなぁ。いや~ほんと、雄大さん、今日は対談付き合ってくれてありがとうございました。

三上:こちらこそ、ありがとうございました。旗揚げ15周年おめでとうございます。

荒木:あ、ありがとうございます。

三上:ずっと言いそびれてた。

荒木:すみません、俺がいきなりずっと喋りだしたから(笑)

三上:いえいえ(笑)

荒木:雄大さんはずっと演劇って続けていく感じですか?広島を拠点に。

三上:そうですね。続けていくと思います。それこそ若い頃、東京出てやりて~とかも有ったんですけど、でも、なんか東京に出た所でどんな芝居をやりたいとか劇団に入りたいとかないと多分、僕の性格上、何も変わらないんだろうなと思って。

荒木:あ、だから広島に残って自分達のやりたい事を。

三上:そうですね。結局、なんか東京に出ても、潰れた役者って一杯いると思うんですよ。それを悔しいなって思ってて僕が。向こうで出来ない事だったらこっちで出来る事は一杯あるだろうと思うし、逆にこっちで出来ないと向こうでやっても一緒だなと思うんで。

荒木:その考え方は俺も一緒です。

三上:ですよね。

荒木:いや、熱いっすね(笑)

三上:あんまり最近は熱い事を言ってないんですけど、割と劇団員に暑苦しいって言われるんですよね。

荒木:なるほど。

三上:酒飲んだらクソうざいって言われます(笑)

荒木:でも、代表だからね、暑苦しいのがちょうど良いだろうし。酒飲めばギアが1つ2つ上がりますよね。これからも、お互い熱く燃えながらやっていきましょう。

(※この対談の後、荒木宏志はカブフェス2022で信じられないくらい泥酔し、たくさんの人たちにご迷惑をかけました。大反省です)

【劇団Tempaホームページ】

面白いなぁ!応援したいなぁ!と思いましたら、是非ともサポートよろしくお願いいたします!サポートしてくれたものはすべて活動費にまわさせていただきます!!!