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ディミニッシュ分散
ディミニッシュ分散
短3度音程を積み重ねるディミニッシュコードを
分散させてメロディーにすることがあります。
例えば、Cディミニッシュコードであれば、
構成音は譜例1のようにド、ミ♭、ソ♭、ラ。
譜例1
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128201877/picture_pc_3bc7fdc438243efeaa3c8ef068008cd9.gif)
ギターの指板上では以下のような音の
配置になります(図1)。
隣り合った音はすべて短3度音程になるので、
どの音から始めても一貫して
ディミニッシュ特有の響きがします。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128201911/picture_pc_1d68c1527ea33ebd57f0ab78af379384.gif)
クラシックギターのレパートリーでの使用例
譜例2は、タレガのアラビア風奇想曲のテーマが
始まってからの3、4小節目。
譜例2
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128201962/picture_pc_25aa219aac8491f9e9427f79f523aff1.gif)
譜例3は、ペルナンブーコの
ショーロ(鐘の音)の
12~14小節目。
譜例3
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128201989/picture_pc_c6590ade244b75da04c3ff5b15cb4fad.gif)
譜例4は、
ディアンスのタンゴ・アン・スカイの
冒頭部分。
とても息の長いディミニッシュ分散フレーズ。
譜例4
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128202033/picture_pc_8bcaf0bd3212f07034d12d319f5a410c.gif)
譜例5は、ギターのレパートリーでは
ありませんが。
バッハの12の小プレリュードの1番。
エンディングの5小節。
4小節目の4拍目はトニックであるCの
直前のドミナントコードのG7。
同じ小節の3拍目はさらに
そのドミナント(G7)の
ドミナント(セカンダリードミナント)。
短3度音程が3連続しているので、
ディミニッシュの分散になっている。
コードネームをつけるとすればD7(♭9)か。
譜例5
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128202200/picture_pc_d5d17929820e13bef73feed97db432cb.gif)
ロックギタリストでは
イングヴェイ・マルムスティーンなどが
ディミニッシュ分散を多用しますが、
ジャズのスタンダードでもディミニッシュコードは
多く見られるので、
コード感を出す即興演奏の際にはこのような
ディミニッシュ分散フレーズも
弾けるようにしておくべきでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1705726909679-Tyu5CDhqQx.jpg)
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