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拍子とは

拍子について

(単純拍子・複合拍子・
混合拍子・変拍子)

拍子(time、meter)というものについて
整理してみます。
拍子とは一定の拍の集合の周期運動と
考えられます。

1.単純拍子 Simple time
2拍子、3拍子、4拍子のような基本的な拍子。

譜例1

2.複合拍子 Compound time 

 同種の単純拍子がいくつか複合された拍子。
9/8拍子や6/8拍子。
6/8拍子は2つの3/8拍子から成り立っています。
8分音符はタタタ・タタタと数えることができますが、
通常以下のように2拍子として感じます。

譜例2

3.混合拍子  

 異なった単純拍子を組み合わせた拍子。
5拍子や7拍子。5拍子の場合、
もちろん1・2・3・4・5とカウントしてよいわけですが、
単純拍子の組み合わせと感じてカウントするほうが
演奏が自然になります。
単純拍子の3拍子と2拍子の組み合わせだと
タタタ・タタ(3+2)と、
2拍子と3拍子の組み合わせだと
タタ・タタタ(2+3)と感じます。

譜例3


 ディヴ・ブルーベックの5拍子の
「テイク・ファイブ」は3+2で感じ、
9拍子の「トルコ風ブルーロンド」は
2+2+2+3で感じます。


4.変拍子 Irregular time、Odd meter 

 1つの小節または2つ以上の小節にわたって
拍子が変化(規則的・不規則的)する拍子。

譜例4

 ストラヴィンスキーの「春の祭典」では
譜例4のように小節ごと
めまぐるしく拍子が変化します。
またプログレシッブ・ロックにも多くみられます。

 譜例5は、 変拍子とはいえませんが
フラメンコのシギリージャス(Siguiriyas)の
リズムは6/8と3/4が交互にあらわれ、
それとわかる拍子記号で表記されます。
お互いの小節内の音符を8分音符で換算すれば、
いずれにも6つの8分音符が
存在することになるので、
1小節の所有時間は同じです。

譜例5



5.混合拍子と変拍子 

 異なった単純拍子を組み合わせたものが
混合拍子で、
これが複数の小節にまたがり変化していくものを
変拍子と呼ぶようです。
しかし、混合拍子も1小節という
短い時間枠の中では
拍子が変化しているわけですから変拍子の
定義とも重複します。
5拍子や7拍子を変拍子と言う人もいれば、
「いや、そうじゃない!」と
言う人もいるわけです。


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