社会人大学院のお話ーその⑥ー

第2クォーターへ

 立命館の大学院はクォーター制で進められていた。4・5月(第1クォーター)、6・7月(第2クォーター)、10・11月(第3クォーター)、12・1月(第4クォーター)と分かれており、1日のコマは3時間、つまり通常の講義の2コマ分をやるという設定である。若かったからできたのかもしれないが、かなり長時間にわたるため、かなりの体力を消耗する。僕の場合、広島からの通学なので、必然的に月曜日から木曜日のコマは履修できないというスケジュール調整を余儀なくされたから、集中的に週末に履修をする。なので、土曜日は2コマ受けると、朝から夕方まで必然的に授業がある。もちろん課題や復習といったことを考えると、時間もなかなか取りにくかった。それでも金曜日の夜は決まってお酒を飲んでいた。御飯がないという理由もあったが、同窓の皆さんとだいぶ仲良くなりはじめ、いろんな話ができるようになった。そして、学校周辺の地理を覚えていったというのも大きかった。2年間で今はなくなったが、行きつけのBARもできたし、それなりに大阪生活も板についてきたように思う。
 第2クォーターでは、基幹科目(必修科目)を履修していく必要があった。だから導入目を履修した気がするが、ちょうど母親が入院したこともあり、このクォーターの記憶が薄い。なんとなくの記憶では、リスクマネジメント、アカウンティング、ファイナンスを受けた気がする。

続き

 第1クォーターでファイナンスが主体だったし、あれだけ分からなかったのに分かってき始めた。僕がアカウンティングとファイナンスが主体のコースなので、分野が寄るのは当然であった。しかし、教科書は違えど、だいぶ理解が進んでいたように思う。なので、学習はだいぶ楽になってきた。ペース配分もわかるようになったし、わからないことはわからないと聞ける勇気も出たのは大きかった。
 だから他の科目もずぶの素人であるが、その点は臆することもなかった。当時の先生も親切に教えてくださった。今考えると、僕のレベルは大学院が想定したレベルには達していなかったのもかもしれない。振り返るとそう思うが、そんなことを言うよりももっとわかりたいという欲求が強かった。
 アカウンティングは、正直レベルが高すぎてよくわからなかった。やはり中小企業、とりわけ小規模の企業を相手に仕事をしている身では、大企業向けのことは今でもぴんとこないことが多い。経験と勘。これは必ずあるものと思う。アカウンティングでもストックオプションやデリバティブなどとかく当時の僕には程遠い世界の話が多かったのも覚えている。かといって、それが悪いわけではなく、今の僕が受けるとちょうどよかったのかなと思うところである。そういうことはどうしても他の科目にもあることであった。

当時の立命館アカウンティング&ファイナンスコース

 僕の記憶では、このコースを選んでいた人は5人程度だったように思う。一定の科目を履修すると、ファイナンシャルプランナーの受験資格(一気にCFPを受験できる。今はこのコースをとると、AFPまでは取得できる)を得られた。当時の僕は、前にも書いたが、個人のファイナンスは注目されると踏んでいた。なので、集中的に学習したいなと思っていた。ただコース設定もあるが、MBAというものを考えると、一通りのビジネス科目を学ぶ方がいいと個人的には思う。たとえば、統計学(僕の都合上、受講できなかった)や経済学などもう少し幅広く受講できればよかったと思うが、2年間の履修を考えると、やはり伸ばすと怠けてしまう。集中的にまずやって、また学び直しや改めて学ぶ体制をとった方が得策と思う。
 閑話休題。このコースはやはり他大学院を見ても、極めて尖がった講座カリキュラムだったように思う。今、どうなっているか知らない。学位が会計修士というものであるが、ファイナンスばかり学んで、会計たるものを学んだ記憶がない。先ほどのアカウンティングの講座くらいしか履修していない。
 この時期は、履修を進めて単位を取得することに終始していたので、そこまであれこれ考えていなかったのではないかと思う。・・・続く

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