社会人大学院のお話ーその④ー

いよいよ入学

   3月下旬にオリエンテーションがあり、再び琵琶湖へ。懇親で軽く飲んだことしか覚えていないが、多くの方々も歓迎してくれた。広島から関西の大学院に通うということで多少目立っていたと思うが、新しい場所には最適だったように思う。ひとまず顔合わせが済み、4月淀屋橋キャンパスでスタートを切った。
 場所は大阪市役所にほど近いビルの一角がサテライトキャンパスであった。金曜日の4時40分くらいの便だったと思うが、広島駅から新大阪に向かい、御堂筋線淀屋橋で降りる。こういう生活の2年が始まった。
 高鳴る思いと不安といろんな感情が交差しながら、始まった。名前の札が用意されており、それを取り、机の前に置く。
 最初の授業は、「株式投資戦略」。忘れもしない。金曜日の夜コマである。


閑話休題①-研究計画書

   ようやく学生生活の話を話していこうという矢先であるが、ここは書いておく必要があると思う。研究計画書である。これはとても重要である。自分がこの学校で何を学び、何をしたいのか、そしてどう繋げていくのか、これは整理する必要がある。学校生活の中で変わっていくのは致し方ないにせよ、入学前にどう2年間で構成するのかをじっくり検討する必要がある。
 研究計画書に書くにあたり、やはり書店でその類の書籍を購入し、参考にした。僕は行けなかったが、入学説明会などで研究計画書の書き方などオリエンテーションがある大学もあるので、行きたい学校があるのなら、それには参加した方がいい。
 論文も同様であるが、問題意識。何を問題なのか。社会現象の中から自分の疑問を整理する必要がある。15年も前の話なので、当時のものは残っていないが、おぼろげながらの記憶で言うと、年金課税の考察といったことをやりたいと書いた(結局は違うテーマになったが)。たまたま読んだもので、年金と課税の問題を考察したものがあった。年金が入学の後、「消えた年金問題」というような社会現象はあったが、年金を受給することと課税の在り方に疑問を持っていた。老年者控除というものが当時あったと記憶するが、それ如何で確定申告をする必要のある人が増える。この関係性が何か変だなという漠然とした疑問。これを課題にしようとした。
 ちなみに、老年者控除の廃止の記事を見つけたので、参考(http://www.city.akashi.lg.jp/zaimu/shiminzei_ka/kurashi/zekin/kaise/documents/18kaisei.pdf)まで。
 次は仮説を立てる。「何故、○○なのか」など疑問文が出る。問題意識と仮説を構成するのが、時間を要すと思われる。問題意識が明確に抽出しないと論理がぶれるからである。
 そして、検証する。先行研究のレビューを中心に整理した他説と自説をまとめる。その次に結語である。
 これは論文を書くことと同様であるが、これを軸に研究のスケジュールや今の疑問点で入学後、どう勉強していくのかなどを書くといい。
 多少の先行論文はCinii(サイニー)などで、論文検索ができるので、調査して軽く読むといいかもしれない。
 研究計画書には字数制限が設けられていると思うので、長すぎず短すぎずということでまとめる必要がある。
 振り返ると、そこまで完璧には仕上がっていないが、備えあれば憂いなし。ここは自分の頭の整頓もあるので、時間をかけたほうがいい。

閑話休題②-学費の工面

   学費の工面であるが、当時の立命館は2年で約360万円くらいだったので、教育ローンを利用した。独身であったため、世帯収入が高かったため、国の教育ローンなど低利な融資は使えることができなかった。民間の銀行の教育ローンを一部利用した。
 当時もあったが、教育訓練給付金を利用できる大学も多い。学費を先払い、あとで一定の学費が返ってくるので、これはぜひ利用できる人は利用を進める。
 学費については、何も問題なく貯金があってと言う人は考える必要がない。僕の場合、その1年前だったが、不動産投資をしたのもあって、すべてを賄うのは厳しかったという 事情がある。
 ただお金が溜まってから行こうとかいう思考は辞めたほうがいい。「時は金なり」で、その時期や時間は帰ってこない。僕も今、同じことをしろと言われると、大きく環境も変わっているので、無理である。MBAの授業は29歳の時の自分には早かったし、今、受けたほうが全然、インプットは違う気がするが、過去に学んだから今があると考えると、その時が適当な時期だったと思う。
 学費の工面は何とかなるものである。実際、15年経った今、当時の教育ローンが残っているかと言えば、もう払い終わっている。案ずるより産むがやすし。迷ったら進め!
 あとやはり重要になるのは事務局。奨学金など有益な情報も教えてくれる。何度も言うが、事務局が悪い学校は行かないに越したことはない。僕の持論であるが、間違いないと思う。立命館は恵まれていたと思う。

       続く・・・いよいよ学校の授業に次回より入る。

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