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陳雲《鳥籠理論》1982/12/02

這是陳雲同志出席第五屆全國人民代表大會第五次會議的上海代表團部分代表座談時講話的要點。《陳雲文選 第三卷  第二版》人民出版社1995年,pp.318-320   鳥籠理論と陳雲について

    党の十二大(1982年9月1日から11日 北京で開催 福光注記)は、今後20年不断に経済効益を高める前提のもと、全国の工農業の年総生産価値を全力で頑張って4倍にすると提起した(不変価格表示の国内生産総価値指数で見る。1978年を基準としてそれが4倍になったのは1993年である。1982年を基準にするとそれが4倍になるのは1995年から1996年の間である。《2019中國統計摘要》中國統計出版社2019年,p.27   福光注記)。同時にまた、この奮闘目標を実現するために、歩みを二つに分けて、前の10年は主として基礎をよく固め、あとの10年は経済振興と条件の創造だとした。第六次五カ年計画(1981-85)は前の10年の最初の5年であり、発展速度はあまり早くはできない。まさに趙紫陽同志の報告にあるように、六五計画の主要なポイント(特点)は経済効率(効益)の引き上げに重点をおく(着重)ところにある。ただもし我々が六五そして七五のふたつの五カ年計画の努力を通して、各方面の関係を情況情理に合ったものにし(理順)、かつ、主要な前期プロジェクトをうまく行えるなら、後期10年の発展速度は少し早くでき、4倍にするという奮闘目標は実現できるだろう。もしも急ぎ過ぎて、本来、あとの10年にとしていたことを、なんとか前の10年にしたりすれば、六五、七五の期間において基本建設プロジェクトが乱れ、結果として、経済には混乱が現れるかも知れず、4倍にする任務は未完成に終わるかもしれない。
 後ろの10年に比較して早い発展創造の条件を与えるために、中央は適切に大量の資金を集中し、エネルギー、交通運輸・科学、教育など弱い(薄弱)環節を強化し、重点プロジェクトの建設を保証することが、欠けることなく(完全)必要である。これは大革命、大建設であり、全体的な(全局)利益から出発している。もちろん地方の小革命、小建設もまたおこなわれるべきであるが、必ず大革命、大建設を主とすべきである。つまり局部は全局に服従するのである。そうではないとして、大小を区別しないで、全てを併進させると、国家はそれら(すべてを 福光挿入)を支持できない(吃不消)。趙紫陽同志の報告の中で述べられているように、大中型プロジェクトは一律に計画委員会の審査批准を受けねばならない。計画外に追加の大中型プロジェクトは、必ず計画委員会の総合平衡(操作の)後に国務院に審査批准を報告せねばならない。また(以下のように趙紫陽同志の報告の中で)述べられている、どの地区であるかどの部門であるかを問わず、もし固定資産投資計画を突破するなら、すべて必ず事前に属している関係に上級の批准を願いでなければならない。さもなければ財政経済規律違反で処分である。ここはすべてとても重要で、このようであって初めて、我々の大革命を保証でき、大建設は勝利をえることができる。ただ国家の大革命、大建設がうまくゆくことで、各地の小革命、小建設は実際的な(切實的)保障を得られる。
    第六次五カ年計画の時期(1981-85)の重要な任務は既存の企業の技術水準を改善するすることであり、私が見るところこれは我々の今後の工業を発展させる新たな道となるべきである。過去に生産量を幾らか増加するべきとか、工場を新たに幾つ作るべきかと議論することがあったが、このやり方は良いとは限らない。既存の企業は償却率(折舊率)を高めねばならず、設備の更新を加速し、先進技術を率先導入(引進)し、技術改造を進めている。この多数の情況の下、新たに建設された工場に比べて効率(効益)が高まっている。上海は古い企業が多いので、とくにこの問題に注意すべきだ。現在一部の軽工業(輕紡工業   消費財を工業的に大量生産するものを指す)が上海で開花し、外国で成果を上げ、翻って上海市場に進入し、上海の製品を一杯にしている(擠上海的產品) 。これは良いことであり、行政措置で妨げる必要はない。上海はこの挑戦を受ける必要があり、応戦して彼らと競争すべきである。(こうした)方法が技術進歩(改造)を強化し、質量を高め、コストを引き下げる。このほか一部の大企業については、少量生産を活発化することができる。商品の種類を増やし、製品を市場の変化する需要に迅速に適応させることが必要である。
 一部の地方では若旦那(大少爺 経営に未熟な末端党官僚のことであろうか)が企業を経営している。時間概念も利潤概念もない。しかしこの一組(一套   この世代?この人たち?)はいつも学ぶこともできる。この数年は過去に比べうまくやっている。「文化大革命」以前に比べてもうまくやっている。経済工作をやるには、時間概念がないとか、利潤概念がないとか、はだめだ。ある意味からすれば時間とは速度だ。最速とは計画に比例した発展のことだ。
 党の十一届三中全会(1978年12月18日から22日 北京で開催 福光注記)以来、経済活性化(搞活經濟)政策が実行され、(その)効果は顕著だ。現在百貨店の中の品物はとても多くなり、「売り方市場」は正に「買い方市場」に変わった。人々はお金(票子)を手に、良いものを買い、悪いものは買わない。このように良い状態(形勢)は、久しく見られなかったことだ。今後、経済活性化政策を継続し、市場調節作用を継続発揮させねばならない。しかし我々は同時に(也)経済活性化において、国家計画からの逸脱傾向が出現することを防ぐ必要がある。経済活性化は計画指導のもとでの活性化であり、計画指導から乖離した活性化ではない。これは鳥と鳥籠の関係と同じである。鳥は手の中で握ることはできない。握った手の中で死ぬかもしれない。鳥を飛ばせる必要があるが、ただ籠のなかで飛ばせることができるだけである。もし籠がなければ、鳥は飛び去ってしまう(飛跑了)。もし鳥が経済活性化の話だとすると、籠は国家計画である。当然、籠の大きさは適当である必要がある。(鳥が)大きければ(籠も)大きくなければいけない。経済活動は一つの省、一つの地区に限られるものではない。国家計画指導のもと、省や地区をまたがりうる。また国内にとどまりうるものでもなく、国や大陸(洲)をさえまたがりうるものである。このほか籠それ自身は常に調整が必要である。たとえば五年計画の進行とともに修正(修改)される必要がある。しかしともあれ、常に「籠」が必要だということである。すなわち、経済を活性化すること、市場調節すること、これらはただ計画が許している範囲でのみ作用を発揮できるのであり、計画指導を離脱乖離(脫離開)はできない。

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