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胡耀邦 政治体制改革により社会主義制度は完成する 1986/08/18

胡耀邦 政治体制改革是社会主義制度的自我完善 1986年8月18日《胡耀邦文選》人民出版社, 2015年,652-653

p.652  我々が言う政治体制改革は指導体制の改革であって政治制度の改革ではない。社会主義制度は中国人民の過去数十年の努力奮闘と、数千万の人の流血の犠牲と交換(換来)されたもので、人民の選択により確立したものである。政治体制の改革とはこの制度の否定ではない。政治体制の改革の提出は今年始まったものでもない、鄧小平同志が1978年に話しているし、のちに私も話している。なぜ今年この問題が突出してきたのか?経済体制改革が政治体制に影響(涉及)したからで、政治体制改革が進まなければ、経済体制の改革はまさに改まらず、改革はできない。社会主義政治体制は、経済、文化、教育、科技など各方面を制約している、つまり統制(統率)している。わが国の経済は西欧とは異なっている。西欧の経済は独立的で、政府はただ税収と法律面から制約している。我々の企業は政府各部門が直接管理している。政治体制を改めなければ、経済体制の改革はたくさんの解決に至らない問題に行き当たる。
 政治体制改革の作用、目的と方法。(これは)一つの専門問題の研究を進める必要がある。我々はすでに経済体制改革、教育体制改革、そして科技体制改革という三つの文件を持っている。我々はおよそ1年という時間で政治体制改革の目的、方法などを研究して明らかにしなければならない。
 政治体制改革が影響する範囲は今少し広げられるべきだ。第一、それは上下関係問題にかかわる。鄧小平同志の意見では、中央は統(統制管理)が死ぬほど多すぎる(太多太死)。これは中央地方関係問題に波及(觸及)する。第二にそれは政府と経済部門の関係に波及する。現在、我々の多くの企業部門は政府部門が直接指導していて、経営自主権は大変少なく、活気(活力)がない。第三に、それは党と政府そして人民大会(人大)の間の分業問題に波及する。西欧の方法に倣うなら、完全な分離(分解)ではなく、分業が必要である。党委員会は何を管理するのか、政府は何を管理するのか、職能を明確にする必要がある。第四、それは、人民代表大会、民主党派の作用に波及する。これはすべて、社会主義民主をいかに発揚するかという問題である。党と政府工作人員は人民の監督を受け入れねばならない。党員、指導幹部は大衆(群衆)の監督を受け入れねばならず、いつでも弾劾、暴露を受け入れるべきだ。
 まとめるなら社会主義を始めて数十年経った。これは人類歴史上新事物だ。我々が進めている政治体制改革は社会主義制度を自ら完全にする(自我完善)もので、それをひっくり返そうとするものではない。各方面の工作を活発にし、関係管理に順調にして、社会の争乱を減らせれば(減少動乱)、政治上の安定団結に役立ち、長期の平安につながる(長治久安)。

#胡耀邦 #社会主義 #政治改革


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