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資産担保貸付 asset-based lending, CFI

  CFI Team, Asset-based Lending 閲覧 2022年10月7日

  資産担保貸付(asset-based lending:ABL)とは、資産により担保された貸付のことである。言い換えると資産担保貸付とは、借り手の一つあるいは複数の資産で担保されている貸付のことである。
・資産担保貸付は資産により担保されている。
・貸付を担保する資産の例には、売掛金(account receivables)、在庫、市場性有価証券、不動産・工場・設備(property, plant, and equipment : PPE)がある。
・貸し手は、通常、融資額担保価値(loan-to-value)比率(LTV比率 担保掛目)を、融資額を決めるのに用いる。

資産担保貸付を理解する
 貸付は、借り手の資産で担保されている。貸付を担保できる資産には、売掛金、在庫、市場性有価証券、不動産・工場・設備がある。
 貸付が資産に担保されている資産担保貸付は、無担保貸付に比べてリスクが低いとみなされており、それゆえ低い利子率が課されている。また(担保)資産が流動的である(現金化しやすい)ほど、 よりリスクは低いとみなされ、要求される利子率は低い。
  たとえば, 売掛金で担保された資産担保貸付は、不動産(property)により担保された資産担保貸付に比べて、より安全だと考えられている。不動産は非流動的で、債権者はこの資産を市場ですぐに売ることは困難を見出す。(訳注:不動産価値が上昇し続けるような市場では、逆に担保として不動産が偏重されることが起きる。)

資産担保貸付の大きさ
 通常、融資額担保価値比率LTV比率(訳注 :担保掛目collateral haircut)を参照する。例えば、貸し手がこの資産担保貸付のLTV比率は市場性証券の80%だと述べる。それは貸し手が進んで貸付を提供できるのは、市場性証券の担保価値の80%までだと述べているのである。
  LTV比率は資産のタイプで異なる。貸し手はより流動的な資産には、より高いLTV比率を提供しようとする。LTV比率は以下のように計算される。
  LTV比率= 融資額/担保価値
 融資額は貸し手が進んで貸し付ける大きさである。一般的に売掛金と在庫のLTV比率はそれぞれ70%と50%である。

LTV比率の例
  資産      LTV比率
  市場性証券   85%
       売掛金     70%
       機械      40%  


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