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角川武蔵野ミュージアム

 2020年11月に埼玉の東所沢にできたミュージアムだが、公共交通機関でのアクセスは最悪の部類だろう。致命的なのは武蔵野線東所沢からのアクセス。公称徒歩10分では無理なので徒歩15分としておく。
 施設全体は「ところざわサクラタウン」とよばれる。ミュージアムはその一角の有料施設となっている。建物の外観はおもしろい。ミュージアム以外は本棟と呼ばれ、こちらにパビリオン、商業施設、ホテル、KADOKAWAのオフィス機能がある。本棟施設は全体として閑散としており、ビジネスはともかく商業施設として成立しているかはあやしい。
 ミュージアムの方はエントランスが2階。本棚劇場とブックストリート(4-5階)。これは分かる。もう一つがアニメミュージアム(3階)。4-5階と3階は分立していて、このあたりが誰をターゲットにしているのか、ミュージアム全体のコンセプトに分かりにくい印象を来館者に与えてしまっている。さらに別料金でマンガラノベ図書館(1階)。後者のマンガラノベが別建てなのは、多分コアな支持者に意味があるのだろうと解釈しておく。
 カフェ(2階)やレストラン(5階)は館内に滞留する人が多いわりにはいずれも手狭で貧弱な印象で、カフェは背もたれのあるイスがなくおそろしく狭いのに驚いた。レストランは手狭であるのに、無駄に高級感を放つためか客がいなかった。施設全体として感じるのは、どのような客層をねらっているのか、コンセプトのまとまりのなさだが(受け取るものに深いものがなく表面的で散漫な印象しか残らない)、これでいいという人が角川の経営陣を率いているのだろう。

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