黃明志「老母」2016年5月♪
黃明志(1983-)の老母(2016)は好きな歌だ。黃明志はマルチな才人で、さまざまなジャンルの音楽をつぎつぎに作っている。こんな親子の情愛のような、年配者の心をとらえる歌もつくってしまう。ここではこの曲の前半の歌詞を訳してみた。彼は、恋愛の歌も、ゲームの音楽も、革命の歌さえ作ってしまう(写真は六義園 2020年6月8日撮影)。
小時後 我是妳眼中的猴死囝仔 小さいとき俺は母さんの悩みの種で
不喜歡讀書 勉強はしない
每天只會跟老師頂嘴吵架 毎日ただ先生に逆らってもめるだけ
風雨不改地 なにがあろうと母さんは
每天拖著我走路去上課 毎日俺を学校に連れていった
雖然我總是想著 俺はいつも母さんが
害妳丟臉左鄰右舍 恥をかくようなことを考えていたけど
妳抓緊藤條 用力揮舞 母さんは鞭を力いっぱい振ったけど
多少夜的無助 でもどうにもならなくて
告訴我三遷的孟母 俺に「孟母三遷」の話をしたけれど
到底爲什麽痛苦 それも結局 効果がなくて
妳打我駡我 母さんは俺を叩いて罵った
太反骨 在反撲 なんて意地っ張りなのと
打完後 自己反而不由自主地 叩いたあとで母さんは
那邊放聲大哭 どうすればいいのと大声で泣いた
沒日每夜地忙忙碌碌 母さんは昼から夜まで毎日忙しく
為整個家在付出 みんなのために働いた
夜深人静了妳陪我 夜みんなが寝静まったあと
抱着佛脚連夜K書 いつだって俺の勉強に付き合ってくれた
上了中學 我玩音樂 俺は中学に進み 音楽を知った
誰又會在乎 誰だってそうじゃないか
而每次在學校演出 学校で出し物があるたびに
妳總會在薹下鼓掌歡呼 母さんはいつも応援してくれた
高中畢業 高校を卒業するとき
我下定決心到台灣深造 俺は台湾への留学を決めた
離別的那個破曉 別れの朝
妳眼淚不停地往下掉 母さんはただ泣き続けた
我知道這一別將很久才能品嘗到 そのときわかったんだ これは
母さんの料理とのお別れだと
我熟悉的嘮叨和妳最拿手的娘惹炒 母さん手作りの娘惹菜とのお別れだと
(返歌)
你置外頭認真打拼 あなたは外で本当に努力しているけど
離開家鄉甘會孤單 家を離れると孤独にもなるはず
心内難苦跟辛酸 心の中に苦い思いを隠していることを
阿姆攏知影 母さんは分かっているわ
爲著理想真打拼 理想のためにあなたは努力している
明知前方的路歹行 でも進む道が悪路だと分かり
外頭大若畏寒 外が恐ろしく寒いなら
就返來啊 すぐに帰ってらっしゃいね
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