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ダイヤゲート池袋

 ジュンク堂池袋を久しぶりに訪ねたとき、そのウインドー越しに、「ダイヤゲート池袋」を認めた。ダイヤグラムtrain diagram(列車運行図表)をモチーフとする特徴のある外観は、池袋のランドマークだと言ってよい。とくに西武HDに用事はないが、一度訪ねてみよう、そう思った。
 ダイヤゲート池袋を訪ねた。商業ビルとして高いポテンシャルをもっているのに、オフィスビルである点に違和感を感じた。駅からは、とくに西武池袋線南口からはすぐそば。ビルのデザインや2階の広いデッキは遊び心に満ちていて集客は容易なはず。ホテルにもよい立地だ。しかしそれにもかかわらず、ここはあくまでオフィスビルだ。2019年2月竣工。開業は同4月。
 ビルの下部の一部は西武池袋線が走る、線路上に人工地盤を作り、その上にビルがある意表を突く構造。また2階には一般に開放されたダイヤデッキが広がる(なお、この場所をテラスと呼びたくなったが、テラスは盛り土をした上にタイルなどを敷いたところで庭の一部。つまり庭土の上につくられているのがテラス。これに対して部屋の延長といえるところはデッキと呼ぶらしい。what is the difference between a deck and a terrace  であれば、少し持ち上げた空間を「テラス」と表現するのは英語としては間違いであるわけだ。)。ビルの外側の鉄骨の枠組みは単なるデザインではなく、ビル内に大きな無柱空間を作るための工夫(外殻構造)であるようだ(ビル内からは鉄骨に威圧感を感じるかもしれない)。
    この場所は西武鉄道の本社ビルがあったところ。ダイヤゲート池袋完成により、西武鉄道は所沢と池袋の二か所に本社機能をもつことになった。また西武HDは、このダイヤゲート池袋に所沢から本社機能を移転させたとのこと。完成時の報道と現況を比較すると、デッキは駅の方に伸びる構想があったが実現していないようだ。
 アクセス 池袋駅東口を出たら右手(南側)へ。明治通りに沿って坂を少し上がる。左手(東側)にジュンク堂池袋が見える南池袋1丁目交差点で右手(西側)に見える。 

2階の開放デッキ。3階の位置に人工地盤がある。


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