見出し画像

円融寺について

    慈覚大師円仁(748-864)により天台宗の寺として開基(仁壽3年853)。天台宗法服寺と称した。その後、日蓮(1222-1282)の弟子の日源上人により1283年日蓮宗に改宗。妙光山法華寺と改名。世田谷吉良氏からも崇敬を受けた。しかし不受不施の教義であるため江戸幕府から弾圧を受けた。そのため元禄11年1698年に天台宗に戻され(日源上人との関係、不受布施派として弾圧を受け天台宗とされたこと、などは谷中の感応寺、のちの天王寺と同じ。しかしこの寺はもともとは天台宗だった点は違う)、天保5年1834年経王山円融寺と称するようになった。
 いつもこの寺にくると、掃き清められた空間にまず仁王門があり、奥に釈迦堂が見える。仁王門には鎌倉仏所扇ケ谷法眼作の銘が入った仁王像(金剛力士像 永禄2年1559年製作)がある。仁王門は仁王像と同時期に建立され、江戸期に改修されたと推定されている。仁王門奥に室町初期(14世紀半ば)と推定される釈迦堂。これは東京都23区内最古の木造建築物にして重要文化財(1911年4月指定)。仁王門右手の梵鐘は寛永20年1643年鋳造。
 このほか日源上人の事績が刻まれた日源上人五重石塔は寛永十三年1636年建立(宗派が変わっても日蓮宗時代のものが大切に守られてきたようにも見える)。
アクセス 東急目黒線西小山駅下車。改札口を出て右手商店街抜けたらさらに右手へ。立会緑道沿いに徒歩10分。東京都目黒区碑文谷。

画像1
画像2


main page: https://note.mu/hiroshifukumitsu  マガジン数は20。「マガジン」に入り「もっと見る」をクリック。mail : fukumitu アットマークseijo.ac.jp