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毛沢東(1893-1976)

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写真は徐州から南京に向かう毛沢東 1957年3月19日
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2019年1月の記事一覧

三大戦役から高崗事件まで 1948-1954

(魯彤 馮来剛 黄爱文 共著《劉少奇在建國后的20年》遼寧人民出版社,2011年 全376ページ。この本は一通りの知識を得るには手頃。しかし文章は通俗的で、さまざまな資料からの寄せ集めの感は深い。ここでは気になった部分を抜き書きする)(写真は肥後細川庭園 2020年5月31日) p.3 中国人民解放軍は1948年9月12日から1949年1月31日まで、遼沈戦役、淮海戦役、平津戦役を相次いで発動し、合わせて国民党軍154万人をせん滅した。三大戦役の勝利は国共両党の武装力量

鄧子恢 農業の社会主義改造 1953年11月

(これは1953年11月2-3日、中共福建省第二回代表大会での鄧子恢の報告。新民主主義の時代は終わり、社会主義への過渡に移ったと明確に述べている。しかし同時にそれが毛沢東の認識の変化によるもので、毛沢東の認識は1953年の5月から9月にかけて次第に明確になったものであることも明記している。それに合わせて新民主主義が終わった時期を1949年10月の新国家成立時にさかのぼらせている。しかし変化の認識で毛沢東に同意しながら、鄧子恢は社会主義化が急激に進むことは想定していないことを続

鄧子恢 整風運動を批判 1962/06/08

(1962年6月8日 中央気象局幹部会議での談話で鄧子恢の講話。気象にひっかけて整風運動を批判している。知識人や専門家をどのように処遇すべきかを論じているように思える。劉少奇の発言を引用していることも注目される。このような発言が記録されていたことやその内容には、新鮮な驚きが残る。鼓勵專家發揮專長 鄧子恢文集 人民出版社 1996年 pp.600-604)(成城大学3号館003教室前)  最初に気象工作の重要性を述べ(一)、次に近年の成果をのべている(二)。そして気