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馬寅初,陳雲,薄一波

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馬寅初(1882-1982)を中心。陳雲(1905-1995)、薄一波(1908-2007)も扱う。
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2019年2月の記事一覧

新税制をめぐる議論 1953

薄一波 若干重大決策與事件回顧;于光遠 新民主主義社會論的歷史命運;公私一律平等納税;新民主主義社会 1953年の新税制をめぐる議論は要注意である。1952年12月31日に人民日報を通じて新税制が発表されると、各省市から書簡が寄せられたほか、「公私一律平等納税」という新税制のスローガンが資産階級の立場に立つものとの毛沢東による批判を引き起こした。確かに、合作社に認めていた減税を取り消すというこの税制は、社会主義社会を目指す政権として少し変である。背景には、優遇税制が税回避を

統一購入統一消費の実施 1953

薄一波 若干重大決策與事件回顧 より(写真は東武百貨店池袋店西側壁面 2020年1月16日) p.181 物価の安定の継続は、全国財経工作の統一のあと、新中国財経戦線の第二次大戦だと言われた、すなわち1953年に糧食など主要農産品に対して統一購入統一消費の実行が開始された(加えて資本主義工商業と個人農業、個人手工業の対する社会主義改造、これが財経戦線の「三大戦役」であった。1985年に至って糧綿契約買付(合同定購)制度は廃棄されるまで、この特定の条件下で開始された農産品統

毛澤東-鄧子恢  小脚女人批判 1955/07

薄一波 若干重大決策于事件的回顧より 写真は鄧子恢のもの。(鄧子恢の中央農村工作部部長就任は1953年2月。その後、1955年1月初め、鄧子恢は劉少奇、周恩来らに農村の緊張情況を報告。中央政治局では、農村合作運動を当面抑制(控制)そることを決定していた。この決定について毛沢東は同意していたが、1955年4月下旬、自ら南方を視察、農民の積極性を高いと見て、鄧子恢の方針は、農民の積極性を妨げると判断するように変化した。5月さらに6月下旬と鄧子恢と議論している。この6月下旬の議論は