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安否危うし!パスポートを落として、戻るまで。

Buongiorno! ヒロシでございます。
イタリア滞在15日目の朝をなんとか迎えております。カンパニア州サレルノ県(ナポリの隣の県)のホテル「モンテステッラ」のベッドでいつもより早く、午前2時に目覚めました。

サレルノのホテル「モンテステラ」。四つ星とのことですが、駅前ビジネスホテルという感じですね。

昨日11月12日(日曜サレルノの日)の出来事で眠りが浅かったのでしょう。肝を冷やしました。パスポートを落としてしまったのです。「身が凍る」とはまさにこのこと。ジジイ、やってくれました。

結果から申しますと、パスポートは夕方までにわが手に戻りました。買い物に寄ったアマルフィ近くのチェターラという漁港町。

サレルノからバスで30分ほどの漁港がチェターラ。コイワシの魚醤「コラトゥーラ」が特産品。

その食料品店の中で落としていたため、あとでお店のスタッフが気づいて、メールをくれたのです。電話もしてくれたそうですが、電波状態の悪いエリアにいたようでつながらなかったそうです。この親切な女性スタッフ、スージーさんという方です。

コラトゥーラや、アンチョビーを扱うお店のスージーさん。ある意味、いのちの恩人ですね。お礼を渡そうとしましたが、がんとして、受け取りませんでした。「per mio lavoro」(私の仕事だからです)ということです。

メールに気づいて、チェターラのお店に戻ったのが午後の4時50分。もちろん、緊急事態ということで、ナポリでお世話になったガイドのロベルトさんからもお店に連絡を入れていただき、「本人が今から行くので待っていてくれるように」と、お願いしていました。

ナポリのガイド・ロベルトさんはLINEでやりとりしてくれる最強の味方。

とにかくパスポートが戻ってよかった……(泣)。

もし、お店のスージーさんがメールをしてくれなかったとしたら、はたしてどうなっていたのか。

お店のスージーさんからのメール原文。一瞬詐偽メールかと思いましたが、財布を確認したらなかったので、これは大変と走りました(泣)。

その日、ガイドのロベルトさんのLINEが即レスポンスでなかったなら、はたまたどうなっていたのか。しかも電波状態のきわめてよくない断崖絶壁の町・アマルフィ。一歩間違えば、パスポートを失くしたまま茫然自失、予定壊滅、安否危うしの状態でした。

アマルフィからチェターラまではタクシーで急行しました。が、タクシーはクレジットカードが使えないため、手持ちのユーロでは足りません。はい、料金メーターはけっこうな金額でした。事情を話して、ホテルまでチャーターとして、着いたところでホテルの金庫に置いていたユーロで支払いました。まぁ、熱海から下田までをタクシーに乗ったような感じでしょうか。

アマルフィのタクシードライバーさん。「ノークレディト。パガーリソロエウロ、キャツュ」(クレジットカードはダメ。ユーロで現金払いね)を連呼していて「ATMに寄ろうか」とも。

お金よりも、ここは海外。パスポートがなければどうにもならないからです。

あとは、オイラの言い訳です。
この日、オイラはアマルフィ近くの漁師町・チェターラに行きました。チェターラは、コイワシの魚醤「コルトゥーラ」の産地として知られる海辺の町。はい、先週もナポリのガイドさんと立ち寄ったところです。

チェターラは静かな漁師町。小船での漁で、港に戻ると編みから魚をはずし、その場で売っていました。

またまた2回目の再訪でしたが、これはチェターラはアルマトーレ社の「コラトゥーレ ディ アリチ」を探すためでした。はい、新宿伊勢丹でひと瓶4000円くらいで売っているやつです。ローマでも大型食料品専門店のEtaly(イータリー)には置いてありましたが、品数は少なかったのです。

そこで調べると、チェターラには同社のパントリー(食料品店)があり、レストランもやっていると、ウエブにあったのです。もちろんオンラインショップもあり、値段の算段も着きました。海辺の町としてはシーズンオフの時期。けれど、同社のウエブでは11月も営業時間は短いながら、やっていることが確認できました。
●お店について:Ristorante "La Dispensa": Armatore Cetara | Armatore
●営業時間:Scrivi, Chiama, Prenota: info@armatorecetara.it | Armatore

いま思えば、電話を入れるべきでしたが、再訪した日もパントリーは営業していませんでした。そこで方向転換。ほかのお店で魚醤コラトゥーレ魚醤を入手すべく、訪れたのが「Delfino Battista」(デルフィーノ バティスタ)。

チェターラの魚醤のお店「デルフィーノバチスタ」で物色中に、パッサポルトを落としてしまいました。

サレルノでレストランなどもやっている創業70年のお店でした。
Delfino Battista | Specialità Cetaresi dal 1950 (delfinobattistasrl.it

そのチェターラのパントリーで、るんるん(死語か)でお買い物をしている際に、財布の中に入れていたパスポートを落としていたのです。ローマについてしばらくは「肌身離さず」の言葉どおり、パスポートといくらかの現金は「首さげインナーポシェット」に入れ、シャツの内側に身に着けていました。

池袋のロフトで買った首下げインナーポシェット。こいつにいれてずっとぶらさけておくべきでした。

が、慣れとともにいい加減になり、この日は財布の中に入れていたのです。ホテルのチェックインの際はクレジットカードとともに、必ず提示を求められるから、財布の中に入れておくほうがラクだからです。でも、財布のように頻繁に出し入れするものにパスポートを入れてはいけないのです。

このジジイ、パスポートを落としていることも知らず、またまたアマルフィまで足を運んでいたのです。1)先週見れなかったアマルフィ大聖堂のなかを見学したい。

アマルフィの大聖堂。大聖堂の内部。
パスポートを落としていることも知らずに、見学中。

2)イタリア語のレッスン仲間だったKさんが、ちょうどアマルフィに滞在中。ご都合が合えばランチをご一緒したい。

トマトのスパゲティを頼んだつもりなのに、できてきたのはボンゴレです。
こちらはムール化ほか、貝のワイン蒸し。
世界ひとり旅の巨匠がアマルフィに滞在されていると聞き、ランチに参上したのですが。

3)帰りは、サレルノまで船で戻りたい……。

船のビリエット代(切符)も買っていましたが、もちろんパー。今考えると、これに乗ってしまっていたら、お店は閉店で、翌日以降の受け渡しとなった可能性大です。ぞっとします。

などと、「うかれジジイ+欲張り旅ジジイ」だったのです。ところが、実際はただのアホンダラジジイでした。反省、猛省……落ち込みました。

ということで、順調だったジジイの旅に暗雲がかかった一日でした。それでも、イタリアの方々の親切で事なきを得た一日でもありました。もう感謝しかありません。それにしても、緊急事態時には片言のイタリア語もうまく話せないのです。SIM入りのポケトークを持参していましたが、これも電波状態が悪いとまったく使えません。とほほな会話力でした(泣)。

今朝は9時過ぎにサレルノのホテルをたち、トレニタリア(旧イタリア国鉄)でシチリアへの長距離移動。列車ごと、メッシーナ海峡をわたる旅。気を引き締めて旅を続けます。ということで、Ci vediamo! またお会いしましょう。

そうそう。アマルフィでは、「おっぱい噴水」の写真をたくさん撮ってきました。そんですっ転びました。
この水、飲めるらしいのですが、さすがに、おっぱいから飲む人はいませんでした。

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