フラフラする女性ドライバーと買い物についていくだけの旦那さん

運転していて前を行く車が何をしたいのか分からない、と感じる時がたまにある。他県ナンバーでもないし道に迷っている風でもなく、でもなんだかどこへ行くのかフラフラしている、といった感じに見えるのだ。追い越す際にちらっと見ると大抵女性ドライバーである。そんな経験が何度かあった。不思議とそんな印象を持つドライバーで男性のケースはあまりない。男性ドライバーで出くわす場合は例えば他県ナンバーでどこを右折すれば良いか迷っているんだろうなといった感じで迷っているという雰囲気を醸し出しているので後ろを走っていてあまり不安はない。フラフラしていて不安を感じ早く追い越して前に出ようとイライラしてしまうのは今まで経験したケースは全て何故だか女性ドライバーだった。

話は変わって独り身になってから日常の生活の必要性からよく近所のスーパーに買い物に行く。比較的大型で駐車場も完備しているスーパーだと土日の休日はカップルで買い物する夫婦も多い。この夫、旦那さんが邪魔なのである。フラフラしている。何をしたいのか分からない。こっちはそこにある魚を手に取って見たいのに行く手を塞ぐような邪魔するような、でもそこにいても何か手持ち無沙汰でいつどいてくれるのか分からないといった雰囲気。様子を見た限りでは奥さんから荷物持ちの役割を与えられているようなのだがビールやおつまみの自分が欲しいものを確保したらあとの野菜やお肉やお魚のコーナーはお呼びでないとばかりにボォッとしていて明らかに周りから浮いている。要は人の流れを邪魔しているのだ。なんだかフラフラしている女性ドライバーのように。
かつての自分もそうだった。上さんに誘われて(引っ張られて?)買い物に行くが手持ち無沙汰でボオッとしていた。お菓子を選んだらあとは何もすることがないのである。上さんの後ろを金魚のなんとかみたいについていくだけ。カゴの中が比較的手薄な入り口辺りでは目的もなくあちこちボンヤリ徘徊してしまう。今日のおかずは何にする、とかの会話はあるもののそれが自分にとって食材選びに直結しないので結局おかずが決まっても自分のすることは重くなったカゴを黙々と運ぶだけである。

これが今では全く違う。独り身だと自分で今日は自炊か外食なのか、自炊なら献立はどうするのか、決めなくてはならない。スーパーに行っても果物と野菜コーナーでは何を選んで次は納豆や豆腐、魚を選んで肉は、、、となる。入り口に入った時にはレジに並ぶまでのルートとカゴに入れる食材のイメージが出来ている。母や上さんが慣れないスーパーで買い物したくないという気持ちが今になってやっと分かった。レイアウトは違うし食材もメーカーも微妙に違うとどうしても戸惑い迷う。

さて、話は最初の女性ドライバーに戻る。自分は女性ではないのでフラフラ運転するドライバーについてはよく分からない。後ろを走るドライバーの不安を感じさせる目的を持たない様な運転の理由や原因はもちろん分からない。がしかし、買い物する奥さんの後ろをついていくだけの荷物持ちの役割しか持たされていないかつての自分もやはり(公道を運転するほどの危険はないものの)気付かぬうちに周囲をイライラさせてしまっていたのかなと今になって少し恥ずかしくなる。

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