見出し画像

DX人材がいない?

DXを推進できる人材である「DX人材」がいないということをよく聞きます。特に中小企業ではよく聞きます。確かにDXの一番の課題として挙がるのが、この人材問題です。でもDXが進まない言い訳にもなっていますが。この問題の解決は難しく、そもそもDX人材とは何者かということから始まり、その人材をどのように獲得し育成するかという難問です。この難問の万能の解決策、銀の弾丸はありません。しかし中小企業のDX事例ではこの人材問題に対して施策を実施していますので紹介します。引用元:IPA製造分野DX マンガFAQ

DX人材がいない

DXに限ったことではありませんが、何か新しいことをするときに最初の課題になるのが、この人材問題です。そしてお金の問題よりも一番の問題になることが多いのです。
 
人がいないと言っても、どんな人でもいいかというと、そうではありません。DXを正しく認識して、それを推進し、そしてそれを持続させる人が必要です。持続の必要性はDXはいつまで続けるの?|五味弘 (note.com)を参照してください。
 
DXの活動は持続する活動です。この意味では一時的に支援するコンサルタントだけでは不十分です。持続させるためには自社の社員であることが望ましいのです。つまりDXの人材問題は社員にDX人材がいないという問題になります。難問です。

DX人材とは

DXの人材問題の難しいところは、「DX人材ってなに?」という定義から始まることです。
そこでここではDX人材について考えていきます。

DX人材の定義だけでも大きなテーマになりますが、ここではMETI/IPAのデジタルスキル標準(DSS)を紹介することで、一応の答えとします。DSSではITスキルだけではなく、ビジネス系も含む、というよりはビジネス系にIT系を加えたスキルを定義しています。

DX人材というと、デジタル技術に注目が集まり、IT技術者をイメージしがちですが、上記のDSSにもあるように、そうではありません。例えば、生成AIを使いこなすには、機械学習の知識よりも、統計の知識よりも、データに対する知見や思いが大事なのと同じです。

このDX人材については後日NOTEで書くようにしますので、ここではこれ以上深入りはしませんが、ビジネス系とIT系の両方が必要だということだけを覚えておいてください。

DX人材を見つける

DX人材をどのように探して見つけるのでしょうか。社内から探すのか、社外から探すのか、IT系の人から探すのか、ビジネス系の人から探すのか、どうすればいいのでしょうか。この答えは「状況による」となります。残念ながら情報量がない答えになっているので、ここでは状況に応じた人探しを紹介します。

中小企業の場合、そもそも社員が少ないので、社内だけで探すのは難しいでしょう。このため、社外の人材から探すことになります。IPAの中小企業のDX事例では以下の事例が紹介されています。
・大企業の退職者から探す
・海外の人材から探す
・自社を中途退社した人から探す
・知り合いの大学や高専から優秀な人材を探す
・コンサルタントの支援を受け、社内人材から探す
・展示会などでDX活動を紹介し、興味を持つ人から探す

一つ一つの施策が華々しいものではなく、地味な方法ですが、人材問題を解決する万能策、銀の弾丸は存在しません。上記のように状況に応じて探すしかありません。このためにも多くのチャネルを持っておくのが経営者の役割です。つながりが大事です。

DX人材を育成する

DX人材が見つかったら、次は育成になります。優秀な人であれば、邪魔をせずに放置すれば、勝手に育ちますが、そうでない人は育成が必要になります。

IT系の人材にはビジネス系を、ビジネス系の人材にはIT系を基礎として学ぶところから育成は始まります。人材それぞれに受け入れる素質があれば、この育成は比較的容易です。問題はその次です。実際のDXへの応用です。

これも人探しと同様に銀の弾丸はありません。実践こそが最高の育成という方針を立てて、無策で臨むのも一つの方法です。この成功確率は半分程度かと予想しますが。優秀な先輩にくっつけるという伝統の徒弟制度で挑むのも一つの方法です。でも師匠の人に依存してしまいますが仕方がありません。成功確率は相性もありますので1/3程度だと予想します。給料を上げて地位も与えることで意欲が沸き、育つかもしれません。成功確率は2/3以上かと予想します。「地位とその役割が人を作る」の実験になります。

色々と勝手な成功確率を予想しましたが、結局は状況によることになります。

ということで今日の結論。「DX人材は状況次第で取り組む」 以上です。

DX研究会「とある技術のデジタル変革」 | Facebook (メンバー1,568人)
マンガFAQの引用元:中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド

よろしければサポートをお願いします!