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GOFAST UAPの速度計算及び大きさの計算

GOFAST UAPの速度計算及び大きさの計算
JSPS本部研究局員・
宇宙現象観測所センター(SPOC)所長 北島 弘(*1)

最新動画はこちら  宇宙現象観測所センター

更新日:2022年10月30日 (*2)           

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Abstract

Still fresh in our minds was the announcement by the Department of Defense on April 27, 2020 regarding historically significant Navy videos. The Pentagon approved three Navy videos leaked and released without authorization by the media in 2007 and 2017.

One was taken in November 2004 and the other two in January 2015, both UAPs taken by Navy shipboard aircraft. We have verified their speed and size from the released videos.


概要 

まだ記憶に新しい、2020年4月27日に歴史的に重要な海軍のビデオに関する国防総省の発表があった。国防総省は、2007年と2017年にメディアにより無許可でリーク、リリースされた3つの海軍ビデオを承認したのだ。

1つは2004年11月に、残りの2つは2015年1月に海軍の艦載機により撮影されたUAPである。公開された動画からその速度と大きさを検証してみた。


米国国防総省発表のGOFAST UAPビデオの背景

HISTORYチャンネルの調査により初めて、GIMBALとGOFASTの二本のビデオは空母セオドア・ルーズベルトの艦載機F/A-18スーパーホーネットにより撮影されたものと確認されている。

ライアン・グレイブス中尉のインタビューでの証言は、GIMBALとGOFASTの両方の動画が大西洋のフロリダ州ジャクソンビル沖で互いに数週間以内に撮影されたことを証言した。

(ニューヨークタイムズがインタビューした当時の戦闘飛行隊の 5人のパイロットは、ペルシャ湾への配備の訓練中に、ほとんど毎日のように未確認飛行物体を目撃したと報告している。これらのパイロットのうち3人は匿名を希望したがライアン・グレイブス中尉とダニー・アクコインはインタビューを行い、UFOに関するHISTORYチャンネルプログラムに出演した。このインタビューの模様は、Youtubeにて公開されている。)


ちなみにGIMBAL動画にはUAPは一つだけ映っているが、実際にパイロットが目撃したのは5つの小さな物体と、この動画にある大きな物体が一つあったこともLieutenant Ryan Gravesライアン・グレイブス中尉は証言している。(Kz.UFO現象調査会・JSPS本部研究局員 丹羽氏提供)


2015年1月米国フロリダ州ジャクソンビル沖の大西洋でUSS セオドアルーズベルト (CVN-71米国海軍で4番目のニミッツ級の 原子力 空母)から飛び立ち、高度25,000フィート上空を飛行していた二機のF/A-18 スーパーホーネットがレイセオン社の前方監視赤外線センサー(ATFLIR)にて撮影した動画が米国国防省から2020年4月27日(米国時間)に正式に公開された。

正式に公開された3本の動画のひとつGOFASTと名前が付けられた動画には海面上空を滑るかのように高速で移動する謎の物体を、WSO(WEAPON SENSOR OPERATOR)は4回目にしてロックオンすることができた様子が興奮した会話のやりとりと共に映っている。

国防省発表の記者発表記事とその公開ビデオは誰でも見ることが可能となっている。

歴史的に重要な海軍のビデオに関する国防総省の記者発表(プレースリリース)
” 2020年4月27日

国防総省は、2007年と2017年に無許可でリリースされた後(*1)、パブリックドメインで流通している、3つの未分類の海軍ビデオのリリースを承認しました。


1つは2004年11月に、残りの2つは2015年1月に撮影されました。

パブリックドメインで流通しているビデオは確かに海軍のビデオでした。


徹底的な審査の結果、部門はこれらの未分類のビデオの許可されたリリースは機密性の高い機能やシステムを明らかにせず、未知の空中現象による軍事空域侵入のその後の調査に影響を及ぼさないと判断しました。


 DODは、流通している映像が本物であるかどうか、またはビデオにそれ以上のものがあるかどうかに関する一般大衆の誤解を解消するために、ビデオをリリースしています。


ビデオで観測された空中現象は、「未確認」のままです。
リリースされたビデオは、海軍航空システムのFOIA閲覧室にあります。“

(以上、プレスリリース)


(*1.この映像をめぐってはこれまで、To The Starsという組織により、独自に入手したとし最初にリークされ、その後アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズなどが取り上げ、世界中のメディアに拡散された。)

DOD Websites国防省のホームページに実際のその動画がアップされている。以下の3本だ。

FLIR.mp4
Video - FLIR.mp4
(*2004 Nov USS NIMITZ FLIR1 VIDEO 空母ニミッツの艦載機から米国カリフォルニア沖で2004年11月に撮影された)


GOFAST.wmv
Video - GOFAST.wmv
(*2015年1月に撮影 米国フロリダ州ジャクソンビル沖の大西洋で空母セオドアルーズベルトの艦載機から撮影された)


GIMBAL.wmv
Video - Gimbal.wmv
(*2015年1月に撮影 米国フロリダ州ジャクソンビル沖の大西洋で空母セオドアルーズベルトの艦載機から撮影された)
の3本だ。

(参考:のちにパイロット達搭乗者は、これらのビデオは実際はもっと長い時間でもっと鮮明だったと証言している)


その中の一つGOFASTの動画にはF/A-18 スーパーホーネットの搭乗員たちの会話も記録されている。搭乗員たちの興奮した驚きの肉声が記録されているのだ。

パイロット1:やったぜ、とらえた!ヒャッホー!
パイロット2:何なんだ、あれは?!
管制官:領空侵犯の可能性があるぞ
パイロット1:ターゲットをロックしたか?
管制官:攻撃体制にあるか確認しろ
パイロット2:いや、自動追跡だよ
パイロット1:まじ、すげーな。何だありゃ?飛んでるぜ。笑
(翻訳: JSPS本部上級秘書 福島そら氏)

これらの3本の動画は、
空母ニミッツと空母セオドアルーズベルトから飛び立ったF/A-18艦載機に装備されたRaytheon AN/ASQ-228 Advanced Targeting Forward-Looking Infrared (ATFLIR) podという高性能赤外線カメラで撮影されたものだ。
「ATFLIRには、市場で最も先進的なセンサーと強力な追跡レーザーが含まれており、軍隊が数百万ドルの費用で訓練している武器センサーオペレーターによって操作される必要があります。 ATFLIRは高解像度で、40海里を超える距離にあるターゲットを特定して指定できます。又、100万時間以上も使用されている実績のある高性能の赤外線カメラシステムだ。F / A-18の運用飛行時間。 ATFLIRポッドは、空対空および空対地のミッションサポートに全天候型のピンポイント精度と信頼性を提供する。レイセオンカンパニーは、2019年の売上高が291億ドル(3兆円)、全世界で70,000人の従業員を擁し、世界の防衛、国土安全保障およびその他の政府市場に特化したテクノロジーおよびイノベーションのリーダー」だとレイセオン社のホームページにある。

このATFLIRは360度回転することが可能で、画素数は640x480、視野角が0.7度から6.0度まで可変。ズームは30倍から60倍まで可能とスペック表にある(Kz.UFO現象調査会・JSPS本部研究局員 丹羽氏提供)



GOFASTの海面上を高速で飛行する、翼も、噴煙も無い驚愕のUAPの速度計算とUAPの大きさの計算を試みる

正確な速度と物体の大きさを求めるには、ATFLIRからUAPまでの距離が必要となる。その為以下の仮定条件を採用する。

・仮定条件1:搭乗者と米国フロリダ州ジャクソンビル沖の大西洋の空母セオドアルーズベルのレーダー技師等の証言からF/A-18から海面上のUAPまでの距離を20,000フィート(6.096Km=6096m)とする。(このときのF/A-18の実際の高度は25000フィート(7620m)だ。F/A-18 ALTITUDE (25,000 FT)とATFLIRのコンソールディスプレイに表示がある。


UAPの速度計算

・GOFASTの動画から縦横がそれぞれ、542:542で640x480がもとの撮影画像の比率だとすると、公開された画像及び流出した画像もすでにトリミングされた画像であることがわかる。おそらく他にもこの画面の外側には軍の機密事項に関する部分が映っていたのかもしれない。

物体が移動する速度を求めるためには「単位時間あたりの位置の変化」で求められる。

単純には速度vはv = (x(t1)- x(t2))(位置の変化)/(t1- t2)(移動するのにかかった時間)


オリジナル動画から海面とUAPを明瞭にするためにブルーフィルター処理を施す。

GOFASTのビデオからF/A-18のATFLIRコックピットデジタルディスプレイの情報。これらの情報が公開された動画から得ることが可能だ。

GOFASTのビデオからF/A-18のATFLIRコックピットデジタルディスプレイの情報。これらの情報が公開された動画から得ることが可能だ。

(参照:Copyright SCU (Scientific Coalition For Ufology) 、Kz.UFO現象調査会・JSPS本部研究局員 丹羽氏提供)


GOFASTオリジナル動画からのクリッピング画像がこれ

 A,Bはロックオン前、C,Dはロックオン後。

A.GOFASToriginal 2.60sec79of1031      A.2.60秒後1031中79フレーム

A.GOFASToriginal 2.60sec79of1031      A.2.60秒後1031中79フレーム


B.GOFASToriginal 2.76sec84of1031    B.2.76秒後1031中84フレーム

B.GOFASToriginal 2.76sec84of1031    B.2.76秒後1031中84フレーム


オリジナル動画にフィルター処理を施し海面とUAPを明瞭にしたのがこれ。

C. GOFAST Blue14.41sec433of1031    C.14.41秒後433フレーム  

C. GOFAST Blue14.41sec433of1031    C.14.41秒後433フレーム         


D. GOFAST Blue14.44sec434of1031    D.14.41秒後434フレーム

D. GOFAST Blue14.44sec434of1031    D.14.41秒後434フレーム

 A,Bはロックオン前、C,Dはロックオン後。


米国フロリダ州ジャクソンビル沖の大西洋上を高速で飛行するUAP

米国フロリダ州ジャクソンビル沖の大西洋上を高速で飛行するUAP。

中央の矢印の白い点。白い点の両側の白い縦の線はロックオンインジケーター。


動画からF/A-18のATFLIRはこの図にあるように機体の水平線から27度下向きにUAPを捉えている。(ロックオン時) 

動画からF/A-18のATFLIRはこの図にあるように機体の水平線から27度下向きにUAPを捉えている。(ロックオン時)


同様に動画からF/A-18のATFLIRはこの図にあるように機体の軸線から45度左向きにUAPを捉えている。(ロックオン時)

同様に動画からF/A-18のATFLIRはこの図にあるように機体の軸線から45度左向きにUAPを捉えている。(ロックオン時)


当時のF/A-18とUAPの位置関係をまとめた図(ロックオン時)

当時のF/A-18とUAPの位置関係をまとめた図(ロックオン時)

動画からF/A-18のATFLIRはこの図にあるように機体の水平線から27度下向きにUAPを捉えている。このことからこの図にあるようにそれぞれの位置関係が推測される。

証言からF/A-18から海面上のUAPまでの距離を20,000フィート(6096m)として、6096mからUAPの高度が求められる。 

動画からF/A-18から垂直に海面までの距離(高度)が25000フィート(7620m)なので、このことから海面からUAPまでの高度は2188mと求められる。

このことからUAPは海面すれすれではなく、海上上空2188mを高速で移動していたことがわかる。

UAPとF/A-18はお互いに高速で飛行しているので、この動画からUAPの絶対速度を導き出すのはかなり難しい。

今回は、背景差分法とピクセル差分法を用いた。

(動画像からの移動物体の抽出と速度推定には様々な手法がある。

(Image-Extraction and Speed Estimation of a Moving Object from PhotographedDigital Pictures)、3次元空間上を移動する物体を動画像中において抽出する技術について、さまざまな研究が行われている。動画中の移動物体を抽出する従来の方法として、主に次の2つが挙げられる。

 1、背景差分などの差分処理を用いる方法

2、物体の移動方向を示すオプティカルフローを用いる方法

まず,1 の方法では,一般に背景画像が比較的容易に得られる場合には背景差分法が用いられ,背景が安定して得られる状況にない場合にはフレーム間差分法が用いられる。しかし,フレーム間差分法のみでは物体が一時的に静止している場合などには対応できない。一方,2 の方法は剛体の動きを求めるのには有用であり,オプティカルフロー自体を求める手法についてもさまざまな方法が提案されている.しかし,その計算量は膨大であり,リアルタイム処理には向いていない。参照: 愛知工業大学 大学院工学研究科(豊田市))

また、UAPは等速直線運動とは限らないので、長い移動距離ではなく、できるだけ短い移動距離での速度計算とした。微⼩時間の運動は真っ直ぐな⼀定速度の運動と近似できることからその短い距離での移動は等速直線運動と見てよい。

また、動画からF/A-18も高速で飛行している。Air Speed in Naughts=255。Naughts = 255の対気速度である。

The air speed in Nautical Miles/hr。1 Nautical Miles / hour =0.514444444 m / sで255x0.5144444=131.18m/sから472.26km/hrとなる。

一般的には、このF/A-18の速度とUAPの速度は相対速度となり、今回の公開動画からだけでは求めるのはかなり困難である。

そこで、動画を見てもわかるようにATFLIRがUAPを追尾する様子が見て取れるように、ロックオンした後(12.21秒、367フレームから)は高速で移動するUAPを正確に追尾している。

おそらくATFLIRの赤外線カメラ自体は360度の自由度があるので、向きを変えながら追跡撮影していることがわかる。

UAPはほぼ常に画像の中心点あたりで捉えられている。

このことからこのUAPを記録しているATFLIRの赤外線カメラの部分を、空間で固定された観測点として仮定すれば、容易にUAPの速度が背景差分法とピクセル差分法を用いた計算により求めることが可能となる。

UAPをマイクロメータで画面上でのロックオン直後の移動角度を測定する。1フレームに移動した角速度が0.06952度となる。
したがって三角関数、三角形の底辺(この場合はUAPとATFLIRの距離)と傾斜角(この場合は移動角速度)から高さ(この場合は移動距離)を計算する。
θ 二辺の内角(UFOが移動したときの角速度)
a= F/A18からUFOまでの距離
b=UFOの移動距離
b=a tanθ

1フレームに移動した距離は7.3967mとなり、一秒間だと246.56mとなる。
時速に換算すると887616mである。

つまり、時速887Kmとなる。

マッハ0.718である。かなりの高速で移動していることがわかる。

(“  参考:JSPS本部研究局員 雲英氏。  算出された速度からは、例えばトマホークの様な巡航ミサイルも考えられます。 参考にトマホークの特徴は、

  • 全長(ブースター除く):5.56m(ブースターを付けても今回のUFOより小さい。しかし、ビデオの映像では、ハレーション等でターゲットが大きく写る可能性も考えられる。)

  • 翼幅:2.67m

  • 直径:0.52m

  • 速度:880km/h(速度は今回のビデオ解析とほぼ一致!)

 トマホークなら、映像にエンジンの噴射が長く映るのでは?という疑問もありますが、トマホークは色々タイプがあり、長距離用のトマホークは、燃料効率が良く噴射の温度が低いファンジェットエンジンを搭載しているはずで、通常ミサイルのロケットエンジンと異なり、赤外線ではほとんど噴射は映らないはずです。不思議なのは、もしトマホークとしたら米国海軍が真っ先にその可能性を示しているはずで、特別記者発表も無かったはずです。

つまり、あのUAPはトマホークではないという事になります。” )


ロックオンする前の動画のUAPの速度も計算

また、ロックオンする前の動画のUAPの速度も計算してみる。

動画からATFLIRがUAPをロックオンしようとして3回失敗し捉えきれない様子がわかる。4回目でロックオンすることに成功。

この場合の速度は、時速152Km となり初期のセスナなどのプロペラ軽飛行機並である。

しかしロックオンされた後に急激な加速度と共に速度をおよそ6倍に一気に加速したと考えられる。 

その後すぐUAPが危険はないと(知的に?)判断したのか、それ以上に加速することはなかった。

一瞬の急激な加速度が可能なUAPならもっと速度は出せたかもしれないのにである。

2004年11月に撮影されたFLIR-1の動画の最後の瞬間にほぼ等速度状態から、驚愕の加速度で、一瞬でカメラから左へ消えていった様子を見ると、そう考えてもおかしくない。


次に
UAPの大きさ(長さ)を計算する
同様にUAPをマイクロメータで画面上での大きさを測定する。
UAPの大きさは画角0.088度となる。

同様の計算で、
UAPの大きさ(長さ)は18.726mとなる。

この18.7メートルという大きさは、
大型トレーラー一台分の大きさだ。初代ガンダムがちょうど18mだ。又、F/A-18ホーネットが全長17.07mとほぼ同じ大きさというのは偶然だろうか。

また、直径は計算により10.4mとなる。ずんぐりむっくりのカプセル状ということがわかる。

今後も米国国防総省やNASAから公認のビデオが発表されればあらためて可能な限り解析してみたい。そうできるように新たな記者発表と動画を含めたデータの公開を期待したい。

(*1)北島 弘 1955年佐賀県生まれ。父親の転勤と共に広島、神奈川を経て1974年から東京。1950年代からSF好きで、当時のSFや映画に登場する「空飛ぶ円盤」に興味を持つ。1969年に横浜で「FSRS(空飛ぶ円盤研究会)」を設立、東京目黒区初の公認団体として、毎月セミナーを開催。そのころJSPS並木会長をご紹介いただく機会に恵まれJSPSに入会。仕事はインテルや外資系IT企業を長年経験、欧米の複数のIT企業の日本法人社長を歴任し上場も果たした。長年の構想であったUFO観測装置のアイデアを2012年から具体化し、二年の開発期間を経て「自動観測撮影装置ロボットSID-1®」初号機を起動。以来、驚愕のUFO動画撮影に成功している。現在横浜と東京の湾岸エリア超高層地点にSID-1は設置されている。 ムーやYoutubeで公開中。TV番組にも画像提供や出演も多い。依頼により画像解析も行っている。

(*2)2021年12月10日発表 機密解除!!ペンタゴンの極秘UFO情報 並木伸一郎著 株式会社ワン・パブリッシング発行 に掲載   2020年05月08日修正第一版発行

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