ダブルスカルって人間関係の種目だねって話 20240512

ダブルスカルほど、
人間関係が難しい種目は無いと思う。

なぜなら、
必ずどちらかが正しい、
どちらかが間違っている、
というような関係になりがちだから。
どちらかが上手で、
どちらかが下手っていう関係。

ボートは、船を動かし方が同じであるほうが、
バラバラに動かすよりよっぽど良い。

だから、二人のうち、
下手な方が上手い方に合わせることが
そっくりそのままコピーすることが
一番良い結果が出やすく手っ取り早く思える。

なんだけど。
そうなんだけど、そうじゃないって話。

もし、
相方が上手い、
あなたは下手、
だから下手なあなたは
問答無用に上手い人に合わせようねっていう
そういう関係になったら結構破綻してて。

下手な方は、
自分が足を引っ張っている罪悪感の中で
漕がなきゃいけないし、
だからこそつまらない、
また怒られる、って中で
自分らしく前向きに漕げるわけ無いし、

かといって、上手な方は、
相手の上達のため、教育のために漕いでいる、
相手のために自分の貴重な時間を使っている、
自分はもっと上手い人と漕ぎたいのに、
なんで?
ってかあなたやる気ある?

みたいな上から目線、
こちらも人の教育のために自己犠牲を強いられているみたいな
そんなつまらない時間を過ごすことになる。

下手な方は、罪悪感の中で漕ぐつまらなさ、
上手な方は、自己犠牲を強いられているつまらなさ、

そんな中で良いクルーになるわけがなく。
継続的に良い練習ができるわけがなく。

これは多くのダブルスカルが直面しやすい問題だと思う。


自分の思う良い関係づくりのためには、
上手い人は、別に努力したからじゃなくて、
なんか良くわからないけど上手くなれたということを自覚すること。
そして言うほど上手じゃないことを自覚すること。

下手な人も、何かしら優れているところがあって、
それを自信に持つこと。
そして、いま下手なだけであって、
来月ぐらいには逆転してるかもしれないこと。
明日は我が身。

コーチの立場としても、そんな感じ。
上手な人も、別に完璧じゃないし、
下手な人も、優れているところがあるし、
それをしっかり伝えてあげることが、
より良い雰囲気で練習を積める関係になるんじゃないかと思っている。

後輩が上手で、先輩が下手なダブルだと、
後輩が日常生活における先輩を尊敬していることが多いので、
割とうまく行きやすい。

お互いボート以外で認め合ってる長所みたいなのがあると
うまくいきやすいように思う。
認め合えるか、リスペクトっていう言葉になると思うんだけど、
認め合えるか。水上以外で。


余談。

同じ二人乗りでも
ペアはそこまで人間関係に支障をきたさない。

ペアはどうしても、
ストサイの人がバウサイ漕げないし、
バウサイもストサイ漕げないし、

お互い信頼してる、
お互いの欠点を相手に任せてるので、
上下関係ができにくく、
ダブルほど人間関係面での危険性が少ないように思う。

不思議。

共有すると喧嘩する。
分担すると協力する。

そんな感じ。
以上、長年ダブルスカルやペアを漕いできて、見てきて、感じた印象です。

ボートは種目によって求められる能力が違うので面白い。

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