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雇われ社長としての承継

他人が会社をとりあえず継ぐ場合はどうなるのか

承継に関して親子関係ばかりを書いているので、赤の他人の承継問題にも触れていきたいと思います。不動産仲介会社の場合、親子間で継ぐケースが圧倒的に多いような気がしますが、当然、親子でなくても承継するケースがでてきます。それも、まずは大きく分けて2パターンでてきます。ひとつは、一気に株を買ってしまって初めからオーナーとして継ぐ場合です。二つ目は、とりあえず株の問題は置いておき、代表取締役としての立場だけを与える場合です。

株を買い取るケースの場合は、金融機関の問題が大きいので、金融機関さえクリアされればそれほど大きな問題はないように思えます。小さな不動産会社であれば、株の買い取り額、金融機関からの借り入れ、前社長への退職金と、資金的にはこの3つが引継ぎの大きな課題になるはずです。社員の問題や業務のことは別としてです。今までサラリーマンだった社員が継ぐ場合は、オーナーと二人三脚で金融機関へ折衝するのがよいでしょう。もし株の買い取り資金も、金融機関に頼ることになるのであれば、株の評価額の問題もありますが、金融機関は、基本的には返済がどれだけ現実的なのかをみるため、これまでの前社長の実績と、それを生かして社長を引き継いだ人によって、どのうような未来がこの会社に待っているのかをみるからです。そこには少なからずとも人間性みたいなものも影響される気がします。評価額と退職金の問題は、今後の返済にも影響してきますので、誰が見ても自然にみえる組み立てと熱意が必要になってきます。

株の買い取りは、少し先の話として、とりあえず雇われ社長の立場になった場合ですが、なんらかの使命感がないと小さな会社の雇われ社長は、とても精神的にもつものではありません。よほどの遣り甲斐が必要でしょう。社長と言っても、いつ解任されるか分からないとても儚い立場です。上場企業の話ではなく、小さな不動産会社の話です。社長とは言いつつも、基本的には定時には出社して、夜遅くまで仕事をする。そのあたりはなんらサラリーマンと変わりません。ほかの社員と違うのは、タイムカードを押さないでいいというくらいです。一方で、一応は代表取締役としての立場もあるため、背負う責任はぐっとあがります。雇用の立場は社員以下で責任は最大級という立場が雇われ社長です。雇われ社長の良いところを探す方が難しいような気がします。だからこそ、よほどの信念や遣り甲斐がなければ務まらない立場です。いかがでしょうか。


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